TRAVEL
皆川明が総合ディレクターを務める宿〈cocoon〉がついに始動!
October 22, 2022 | Travel, Architecture, Culture, Design | casabrutus.com | text_Yoshinao Yamada
クルックフィールズ総合プロデューサーであり音楽家の小林武史と〈ミナ ペルホネン〉皆川明による、クルックフィールズの新たな宿泊施設〈cocoon(コクーン)〉が2022年11月24日に開業。その魅力とともに、施設の全容を紹介します。
東京から車でおよそ1時間。音楽プロデューサーとして知られる小林武史が千葉県木更津市の内陸にある約9万坪の土地にサステナブルファーム&パーク〈KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)〉をオープンさせたのは2019年11月のことだ。
小林は2010年、農業法人「耕す」を設立。人と地球環境のあり方を探りながら、藪に覆われた窪地を開墾して畑を作り、有機農業を始めた。やがて養鶏や酪農も開始し、そこから得た作物を余すところなく楽しむため、ダイニングレストラン、シフォンケーキ工房、シャルキュトリー、チーズ工房の営業が加わった。小林が目指すのは、育てる、作る、食べるといった体験とその循環を知ることで生きるよろこびを実感してもらう場だ。そんな小林の考えを体現する新たな中核的な施設として、この11月に宿泊施設〈コクーン〉が加わる。
小林は2010年、農業法人「耕す」を設立。人と地球環境のあり方を探りながら、藪に覆われた窪地を開墾して畑を作り、有機農業を始めた。やがて養鶏や酪農も開始し、そこから得た作物を余すところなく楽しむため、ダイニングレストラン、シフォンケーキ工房、シャルキュトリー、チーズ工房の営業が加わった。小林が目指すのは、育てる、作る、食べるといった体験とその循環を知ることで生きるよろこびを実感してもらう場だ。そんな小林の考えを体現する新たな中核的な施設として、この11月に宿泊施設〈コクーン〉が加わる。
名の通り、繭を思わせる宿泊施設〈コクーン〉。そのコンセプトメイキングから設計、デザイン監修など、プロジェクトディレクターとして総合的なディレクションを手がけたのが皆川明だ。
「生命を包む繭は、古代から人間の暮らしと共存してきた産物です。持続可能な環境と暮らし方の共存を理念とするクルックフィールズの考えに、『繭』というコンセプトと形状を重ねました。また、その背景から最小限の空間でいて必要充分なスペースとなるよう、材料も出来るだけ簡素かつ種類も絞りながら簡潔な方法を考えました。ここはただ宿泊するだけの場ではなく、施設全体での体験を感じられる場を目指します」と、皆川はいう。
建築設計は京都を拠点に活動する設計制作ユニット〈ikken(イッケン)〉の吉田隆人が手がけた。部屋は2タイプからなり、一般的なツインルームは楕円形の建物にベッドルームと水回りを備えたシンプルな空間、もうひとつのワイドルームは4、5名の宿泊が可能でベッドルームに和紙貼りの和室が加わる。いずれも緑豊かな植栽を抜けると、〈クルックフィールズ〉全体を見渡すテラス、それに面したガラス戸で室内に繋がる。室内には皆川が選んだアイテムが並び、ベッドスローとして置かれた〈ミナ ペルホネン〉によるウールブランケットを始め、肌触りのいいアイテムが身体にうれしい。オリジナルで造作されたベッドのヘッドボードやソファに貼られた〈ミナ ペルホネン〉のテキスタイルに、皆川の世界観が凝縮されている。
「生命を包む繭は、古代から人間の暮らしと共存してきた産物です。持続可能な環境と暮らし方の共存を理念とするクルックフィールズの考えに、『繭』というコンセプトと形状を重ねました。また、その背景から最小限の空間でいて必要充分なスペースとなるよう、材料も出来るだけ簡素かつ種類も絞りながら簡潔な方法を考えました。ここはただ宿泊するだけの場ではなく、施設全体での体験を感じられる場を目指します」と、皆川はいう。
建築設計は京都を拠点に活動する設計制作ユニット〈ikken(イッケン)〉の吉田隆人が手がけた。部屋は2タイプからなり、一般的なツインルームは楕円形の建物にベッドルームと水回りを備えたシンプルな空間、もうひとつのワイドルームは4、5名の宿泊が可能でベッドルームに和紙貼りの和室が加わる。いずれも緑豊かな植栽を抜けると、〈クルックフィールズ〉全体を見渡すテラス、それに面したガラス戸で室内に繋がる。室内には皆川が選んだアイテムが並び、ベッドスローとして置かれた〈ミナ ペルホネン〉によるウールブランケットを始め、肌触りのいいアイテムが身体にうれしい。オリジナルで造作されたベッドのヘッドボードやソファに貼られた〈ミナ ペルホネン〉のテキスタイルに、皆川の世界観が凝縮されている。
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