FOOD
小寺慶子のレストラン予報|落合南長崎〈飲食店 氵(さんずい)〉
『カーサ ブルータス』2024年5月号より
April 15, 2024 | Food | RESTAURANT FORECAST | photo_Kenya Abe text_Keiko Kodera
モーレツに “適切” な新しい酒場に心がなごむでしょう。
昭和の漫画好きにとっては “聖地” と呼べる町である。赤塚不二夫や石ノ森章太郎らが下積み時代を過ごしたトキワ荘でおなじみの落合南長崎に、このところ新しい風が吹いている。今年1月にオープンしたニューフェイスにして、ゆるりとした空気感が流れる町の雰囲気とリンクしているのが〈飲食店氵(さんずい)〉。富ヶ谷の〈Sakeria 酒坊主〉などで働いた店主が営む小さな酒場は、品書きにのる料理の数こそ多くはないが、酒呑みの心を酔わせるムードに満ちている。カウンター席の横を眺めれば、年代もののダルマ瓶がずらり。ワインやクラフトビールも用意しているが、特に燗酒向きの日本酒のラインナップは酒好きの共感を呼ぶこと必至だ。サーモンのまろやかな脂をふんわり包み込む骨太の山廃純米原酒や、旬の食材の煮物には旨コク系の火入れ酒など、気分のままにつまみと酒を楽しむ愉悦。締めはぬる燗と店主自慢のカレーでスパイス呑みも。表向きの “仮面” を脱ぎ、素のままで過ごす気楽さ。そう、酒場はこれでいいのだ!
[予算]4,000円〜
料理は2人でシェアするのがベストなものも。締めのカレーはライスなしでオーダーも可能。
[予約]その日でも可
評判を聞きつけて地元以外から訪れる人も。ひとりならカウンター、グループはテーブル席で。
[ドレスコード]普段着で
界隈には話題のお店もちらほらと。店を訪れる前後に街歩きも楽しみたいから、カジュアル服で気楽に。
料理は2人でシェアするのがベストなものも。締めのカレーはライスなしでオーダーも可能。
[予約]その日でも可
評判を聞きつけて地元以外から訪れる人も。ひとりならカウンター、グループはテーブル席で。
[ドレスコード]普段着で
界隈には話題のお店もちらほらと。店を訪れる前後に街歩きも楽しみたいから、カジュアル服で気楽に。
小寺慶子
こでらけいこ 肉を糧に生きる肉食系ライター。趣味は肉旅(ミートリップ)と酒場で食べ物回文を考えること。「汁粉、出前まで凝るし!」(いつでも真剣勝負の甘味店)