FOOD
ジャパニーズ中華の決定版!〈乃木坂 結yui〉がオープン|寺尾妙子のNEWSなレストラン
June 24, 2021 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
ミシュラン1つ星を獲得したシェフ増山剛が〈乃木坂 結yui(のぎざか ゆい)〉をオープン。四川をベースに和の要素も取り入れた中国料理は、“日本らしい洗練” という新しい高みを目指していく。
オーナーシェフ、増山剛は名門〈四川飯店 赤坂〉で12年間、四川料理の基礎をみっちり心身に叩き込み、広尾という土地柄、大使館員やマダムに支持される〈はしづめ〉でミシュラン1つ星を獲得した。
香辛料を匠みに使いこなしながらも、マイルドで洗練された味わいには秘密がある。
「まず、素材の吟味。それから油は控えめに。すべての味のベースとなるチキンスープには、鰹節と昆布でとった和出汁を使っています」
香辛料を匠みに使いこなしながらも、マイルドで洗練された味わいには秘密がある。
「まず、素材の吟味。それから油は控えめに。すべての味のベースとなるチキンスープには、鰹節と昆布でとった和出汁を使っています」
ラー油は数種類つくって、使い分けている。基本のラー油は香辛料7種類、名物である「四川名菜 よだれ鶏」専用ラー油には15種類の香辛料を使用する。より複雑な辛味と旨みをもつラー油ベースのたれが、しっとりジューシーな鶏の胸肉に絶妙に絡む。
「鶏は真空状態で低温調理にするのですが、静岡産の健味どりはこの調理法にぴったりなんです」
「鶏は真空状態で低温調理にするのですが、静岡産の健味どりはこの調理法にぴったりなんです」
メインに登場する素材は、放し飼いで育った青森県産シャモロック、中華における豚の最高峰ともいえる金華豚、1kgもある脂ののった太刀魚など。素材そのものに力があるものばかり。
10秒ほどお湯にくぐらせ、シャキシャキした食感を残した小松菜をはじめ、脇を固める野菜も露地栽培にこだわる西東京〈やすだ農園〉を中心に、土のパワーを感じさせる旬のものが顔を揃える。
10秒ほどお湯にくぐらせ、シャキシャキした食感を残した小松菜をはじめ、脇を固める野菜も露地栽培にこだわる西東京〈やすだ農園〉を中心に、土のパワーを感じさせる旬のものが顔を揃える。
締めの麺飯類でも、素材と調味料の力が炸裂する。
山形の米、つや姫を使った炒飯はひと粒ひと粒がもちっとして、パラリ。四川の食材である発酵唐辛子というパンチのある調味料に負けない米だ。〈はしづめ〉時代から使い続けている、小麦粉の旨みとほどよい弾力が魅力のちぢれ太麺と、自家製ラー油などで味付けした肉味噌の相性も抜群だ。
山形の米、つや姫を使った炒飯はひと粒ひと粒がもちっとして、パラリ。四川の食材である発酵唐辛子というパンチのある調味料に負けない米だ。〈はしづめ〉時代から使い続けている、小麦粉の旨みとほどよい弾力が魅力のちぢれ太麺と、自家製ラー油などで味付けした肉味噌の相性も抜群だ。
サービスは広尾〈はしづめ〉時代からタッグを組む、マダム、柳本真理子が担当。とっておきの紹興酒やワインなど、料理に合う飲み物を進めてくれるほか、お祝いや接待など、シチュエーションに応じた対応もお手のものだ。
マダムに相談しながら、一番人気の麻婆豆腐や季節の料理など、まだまだ紹介しきれない豊富なメニューを楽しんでほしい。
マダムに相談しながら、一番人気の麻婆豆腐や季節の料理など、まだまだ紹介しきれない豊富なメニューを楽しんでほしい。
〈乃木坂 結yui(のぎざか ゆい)〉
東京都港区南青山1-23-12 m&one 南青山villa TEL 03 4362 8100。11時30分〜13時30分LO、18時〜21時30分LO。火曜(月数回不定休あり)。ランチはコース3,300円、5,500円(平日は2,000円のお気軽セット、土・日曜・祝日はアラカルトも)。ディナーはコース7,600円〜。アラカルトは点心350円、前菜900円〜、肉料理1,200円〜。麺飯類1,500円〜。紹興酒はグラス900円〜、ボトル4,500円〜。ワインはグラス1,400円〜、ボトル6,800円〜。
illustration Yoshifumi Takeda
寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。