FASHION
20世紀ファッション写真の先駆者、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューンの国内初となる大規模個展。
March 15, 2024 | Fashion, Art | casabrutus.com | text_Housekeeper
20世紀のファッションフォトグラファーの先駆者、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューンを知っていますか? 日本で初めて彼の作品を大規模に展示する回顧展が、東京・銀座〈シャネル・ネクサス・ホール 〉で開催中です。
さまざまな分野のクリエイティビティが花開いた1920年代、芸術とファッションの中心地であったパリには世界中から才能あふれる人々が集まった。写真家、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューンもその一人だ。
ロシア皇帝、ニコライ2世の侍従長の息子として生まれ、幼少期をサンクトペテルブルクとロンドンで過ごしたヒューンは、1920年にパリに移住。その後『ヴォーグ』誌で写真撮影用の背景やセットの制作に携わるようになり、数年後には『ヴォーグ パリ』誌のチーフフォトグラファーに抜擢された。
ロシア皇帝、ニコライ2世の侍従長の息子として生まれ、幼少期をサンクトペテルブルクとロンドンで過ごしたヒューンは、1920年にパリに移住。その後『ヴォーグ』誌で写真撮影用の背景やセットの制作に携わるようになり、数年後には『ヴォーグ パリ』誌のチーフフォトグラファーに抜擢された。
ガブリエル・シャネルとの出会いもこの頃だ。彼がスタジオの照明を巧みに操り、ファッション誌のために丁寧に作り上げた写真は、シャネルのデザインの美しさやその輝きを余すところなく捉えていた。
サルバドール・ダリ、ジャン・コクトー、クリスチャン・ベラール、セルジュ・リファールなど、マドモアゼルを取り巻く多くの仲間たちとも親交を深めたヒューン。スタジオだけでなく野外でのファッション写真の撮影もいち早く取り入れ、建築家や画家たちからインスピレーションを得た彼の作品には、アールデコ、新古典主義、バロック様式のさまざまな要素が取り入れられた。そのドラマチックな表現は現代も色褪せることなく私たちを魅了する。
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