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〈ボッテガ・ヴェネタ〉の世界に舞い降りたル・コルビュジエ《LC14 タブレ》がミラノ・デザインウィークに登場。
『カーサ ブルータス』2024年7月号より
May 30, 2024 | Design, Architecture, Fashion | PR | photo_Sohei Oya text_Kaoru Tashiro
〈ボッテガ・ヴェネタ〉がル・コルビュジエ財団、カッシーナをパートナーに繰り広げた、クリエイティブ・ディレクター、マチュー・ブレイジーによるインスタレーション「オン・ザ・ロックス」が「ミラノ・デザインウィーク2024」で発表。その全貌を紹介します。
ル・コルビュジエの《LC14 タブレ》が斬新な装いで登場しました。
〈ボッテガ・ヴェネタ〉のクリエイティブ・ディレクターへの就任以来、マチュー・ブレイジーは、ショーのセットや展示においても注目を集め続けている。2023年春夏ショーのセットデザインはイタリアの建築家・デザイナー、ガエタノ・ペッシェに託し、一つ一つの個性が際立つレジン製チェア《Come Stai?》が会場を彩った。
そしてマチューが今年のミラノ・デザインウィークで手がけたのは「オン・ザ・ロックス」と名づけたインスタレーションだ。
ミラノの歴史的建築〈パラッツォ・サン・フェデレ〉の暗転した舞台の中に招かれたゲストは、ドラマチックにスポットライトを浴びる主役を見る。岩場(ザ・ロックス)のようなスツールの重なりだ。一つ一つのピースは、ル・コルビュジエが、南仏コートダジュールの小村、ロクブリュヌ・カップ・マルタンに建てた自身の休暇小屋〈キャバノン〉のためにデザインし、後にカッシーナが製品化した《LC14タブレ》のカスタムエディションとリミテッドエディションである。
そしてマチューが今年のミラノ・デザインウィークで手がけたのは「オン・ザ・ロックス」と名づけたインスタレーションだ。
ミラノの歴史的建築〈パラッツォ・サン・フェデレ〉の暗転した舞台の中に招かれたゲストは、ドラマチックにスポットライトを浴びる主役を見る。岩場(ザ・ロックス)のようなスツールの重なりだ。一つ一つのピースは、ル・コルビュジエが、南仏コートダジュールの小村、ロクブリュヌ・カップ・マルタンに建てた自身の休暇小屋〈キャバノン〉のためにデザインし、後にカッシーナが製品化した《LC14タブレ》のカスタムエディションとリミテッドエディションである。
ル・コルビュジエは晩年、モデュロールに従った3.66m四方の小さな休暇小屋と、滞在に必要なベッドやテーブル、収納などの家具を設計した。くだんのスツール(タブレ)は、岩場で見つけたウイスキーボックスから発想を得てデザインし、1952年に妻にプレゼントしたもの。オリジナルは、ボックス型木製の素朴な佇まいだけに、来場者は会場の斬新な装いに驚かされたに違いない。
インスタレーションの中央には、ウイスキーボックスのオリジナルサンプルがシンボリックに置かれ、その脇を固めるコレクションには2つのタイプがある。
ひとつは、マチュー・ブレイジーが2024秋冬ショーのセットのために製作を依頼した《LC 14タブレ》のカスタムエディション。オリジナルのダブテール(蟻組)の継ぎを残し、さらに日本の伝統的な手法(木材の表面を焼いて、防腐・防虫の効果を与える技法)を応用し、木目を際立たせたモデルだ。
インスタレーションの中央には、ウイスキーボックスのオリジナルサンプルがシンボリックに置かれ、その脇を固めるコレクションには2つのタイプがある。
ひとつは、マチュー・ブレイジーが2024秋冬ショーのセットのために製作を依頼した《LC 14タブレ》のカスタムエディション。オリジナルのダブテール(蟻組)の継ぎを残し、さらに日本の伝統的な手法(木材の表面を焼いて、防腐・防虫の効果を与える技法)を応用し、木目を際立たせたモデルだ。
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