DESIGN
【今週の花と器】胡蝶蘭と〈アルゴ スタジオ〉の《エソン ヴェッセル》|12月
December 25, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Shusaku Yoshikawa styling_Yumi Nakata text_Yoshikatsu Yamato
12月4週目の担当は、ショップを持たないアトリエスタイルの花屋〈フィオーレ・ソフィッタ〉で活動する三嶋春菜さん。クリスマスを過ごして、ついに年末。大掃除をする時期です。2023年の最後の週に三嶋さんが提案するのは、整理整頓した部屋に、凛とした胡蝶蘭を活けるというもの。3Dプリンターとバイオ素材が生み出した有機的で軽やかな器に合う色選びのポイントや、多種多様な胡蝶蘭について聞きました。
胡蝶蘭は保ちが良く、同じ形のまま長く楽しめるお花です。だから、部屋の大掃除をして、自分へのごほうびに飾ると一緒に年を越せる(笑)。ぴかっとした部屋に凛とした胡蝶蘭があるって、なんだか気持ちよくないですか? いいお値段がするお花ですが、1年の締めくくりにいいお肉を奮発して買ってすき焼きを楽しむような「プチ贅沢」にぴったりなお花です。
1本だけでも花弁が複数あり向きもバラバラなので、シルエットは単調になりづらいですね。すっと一輪挿しにするだけで絵になります。胡蝶蘭は、他のものとあわせないほうがむしろ存在感が引き立つ花ではないかなと。活けるのは難しくありません。茎がカーブしているので、口の狭い器なら自然に止まって、ちょうどよく傾いてくれる。クリアの器はどんな色にも合いやすいですが、今回は、年末年始のリフレッシュするような気分に寄り添うよう、色味が強すぎない、軽やかなものを選びました。品のいいグリーンに、ほんのりピンクが滲んでいるものです。
ところで、胡蝶蘭は沢山のカラーや咲き方があります。交配育種でどんどん種類が増えているんですよね。白やビビッドなピンクは定番ですが、花びらの部位ごとに複数の色が混じっていたりグラデーションやまだら模様が綺麗なものもある。突然変異で生まれた花びらの形状も評価されるそうです。今回のものは「ペタロイド」と呼ばれて、花びらの形状が特別なもの。「リップ」と呼ばれる、中央の花びらがくるっと丸まって虫が着地する場所になる部分が、突然変異によって、左右や上に平べったく広がる形になっているんです。
1本だけでも花弁が複数あり向きもバラバラなので、シルエットは単調になりづらいですね。すっと一輪挿しにするだけで絵になります。胡蝶蘭は、他のものとあわせないほうがむしろ存在感が引き立つ花ではないかなと。活けるのは難しくありません。茎がカーブしているので、口の狭い器なら自然に止まって、ちょうどよく傾いてくれる。クリアの器はどんな色にも合いやすいですが、今回は、年末年始のリフレッシュするような気分に寄り添うよう、色味が強すぎない、軽やかなものを選びました。品のいいグリーンに、ほんのりピンクが滲んでいるものです。
ところで、胡蝶蘭は沢山のカラーや咲き方があります。交配育種でどんどん種類が増えているんですよね。白やビビッドなピンクは定番ですが、花びらの部位ごとに複数の色が混じっていたりグラデーションやまだら模様が綺麗なものもある。突然変異で生まれた花びらの形状も評価されるそうです。今回のものは「ペタロイド」と呼ばれて、花びらの形状が特別なもの。「リップ」と呼ばれる、中央の花びらがくるっと丸まって虫が着地する場所になる部分が、突然変異によって、左右や上に平べったく広がる形になっているんです。
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