DESIGN
ピエール・ポランの幻の家具と、谷口吉生の初期建築の奇跡の出合い。
November 19, 2022 | Design, Architecture | casabrutus.com | photo_Satoshi Nagare text_Mari Matsubara editor_Keiko Kusano
1950年代以降のモダニズムを牽引したフランス人デザイナー、ピエール・ポランの家具が、近年修復を終えた谷口吉生のデビュー作〈雪ヶ谷の家〉で、この10月に特別に公開されました。その模様をレポートします。
《タンチェア》や《リボンチェア》など、モダニズムと未来的デザインを象徴する作品で一世を風靡したピエール・ポラン。彼が生前にデザインしたものの実現に至らなかった家具が近年新たに製作されており、そのお披露目が東京で関係者に向けて行われた。
場所は巨匠建築家・谷口吉生が設計し、近年修復されたばかりの邸宅〈雪ヶ谷の家〉。ほぼ同時代を生きた東洋と西洋・ふたりの天才が時を経て、建築と作品を通して邂逅するという、夢のような企画が実現した。
場所は巨匠建築家・谷口吉生が設計し、近年修復されたばかりの邸宅〈雪ヶ谷の家〉。ほぼ同時代を生きた東洋と西洋・ふたりの天才が時を経て、建築と作品を通して邂逅するという、夢のような企画が実現した。
ピエール・ポランとは?
1927年パリ生まれのデザイナー。エコール・カモンド校で家具作りを学びながら、イームズやサーリネンのモダニズムに惹かれる。58年からドイツ「アーティフォート」社のデザイナーとなり、《タンチェア》や《リボンチェア》などのアイコニックなモデルを次々と発表。67年「モビリエ・ナショナル」からの依頼でルーヴル美術館の家具デザインを請け負い、68年からエリゼ宮(大統領官邸)の家具・インテリアデザインのリノベーションに従事。
70年大阪万博ではフランス館のため、トリコロールのソファ《アンフィス》などを手がけた。90年代から南仏セヴェンヌで暮らし一線を退いていたが、2008年に未完のデザインをセルフプロデュースする意志を表明し、妻や息子など家族とともに〈ポラン・ポラン・ポラン〉を設立。2009年6月没。 ©Archives Pierre Paulin
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