DESIGN
ヴァーチャルで巡る。名作靴を生み出した〈サルヴァトーレ フェラガモ〉のシルクの歴史。
April 7, 2021 | Design, Art, Fashion | casabrutus.com | text_Mio Koumura
サルヴァトーレ フェラガモがフィレンツェで開催中の新作展『SILK』。名作シューズを数々生み出してきた、フェラガモの知られざるシルクの歴史とは?
イタリア・フィレンツェ、スピーニ・フェローニ宮殿にある〈サルヴァトーレ フェラガモ ミュージアム〉で開催中の展覧会『SILK』。ヴァーチャルでも楽しめる同展は、透明なナイロン糸でつくられた通称”見えない靴”やウェッジ・ヒールといった名作靴を生み出したフェラガモの知られざるシルクの歴史に光を当てている。
創業者サルヴァトーレ・フェラガモの夢は、女性たちが全身を纏うことができるファッションブランドを生み出すこと。シューズメーカーとして認知を上げたフェラガモは、50年代終盤に初めてシルクスカーフの製作に取り掛かる。生前は自身の夢を叶えることは難しかったものの、その夢は娘の一人フルヴィアに受け継がれ、彼女は70年代初頭にウィメンズとメンズのシルクアクセサリーのラインをスタート。数年でクリエーションの幅を拡大し、 シルク製品はウィメンズのシューズと並ぶブランドの代表作へと成長していったという。
創業者サルヴァトーレ・フェラガモの夢は、女性たちが全身を纏うことができるファッションブランドを生み出すこと。シューズメーカーとして認知を上げたフェラガモは、50年代終盤に初めてシルクスカーフの製作に取り掛かる。生前は自身の夢を叶えることは難しかったものの、その夢は娘の一人フルヴィアに受け継がれ、彼女は70年代初頭にウィメンズとメンズのシルクアクセサリーのラインをスタート。数年でクリエーションの幅を拡大し、 シルク製品はウィメンズのシューズと並ぶブランドの代表作へと成長していったという。
その時代時代で、四季を織りなす様々な動植物や旅先のオリエンタルな景色のスケッチからフェラガモのシルクを生み出したとされるフルヴィア。『SILK』では、そうした彼女のクリエーションをはじめとしたフェラガモの膨大なシルク作品を芸術作品とともに展示する。また、”メイド・イン・イタリー”の威光を世界へと広げることに貢献し、現在もブランドのシルク生産を担うコモ市の生産過程や、中国人の若手アーティスト、スン・ユァンとポン・ユゥによるインスタレーションなど、広義でシルクの魅力を俯瞰することができる充実の内容。さらに公式サイトでは展示風景を話題の3Dスキャンカメラ〈マーターポート〉で再現されている。ヴァーチャルでも楽しめる同展へ”足”を運んでみては。