CULTURE
【本と名言365】ヴァージニア・リー・バートン|「まず主人公は、勇気があって礼儀正しく、…」
February 13, 2024 | Culture, Art | casabrutus.com | photo_Miyu Yasuda text_Kentaro Wada illustration_Yoshifumi Takeda design_Norihiko Shimada(paper)
これまでになかった手法で新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。『ちいさいおうち』をはじめ、数多くの名作を生んだ絵本作家、ヴァージニア・リー・バートン。デザイナーや画家としても活躍し、天真爛漫な生涯を遂げた彼女が作品に込めた思いとは。
まず主人公は、勇気があって礼儀正しく、正義の味方であるばかりでなく、平均以上の体力と知恵があり、悪者はその正反対でなければならない。
アメリカを代表する絵本作家、ヴァージニア・リー・バートン。生涯で13冊の絵本を手がけながら、デザイン集団「フォリーコーブ・デザイナーズ」を率いた彼女の人生は、強烈なエネルギーに溢れる。
詩人で音楽家の母と大学教授の父のもとに生まれ、音楽とダンスに囲まれた幼少期を過ごしたバートン。幼い頃からその多才は明らかで、高校卒業後は美術やデザインを学びながらバレエダンサーを目指していた。転機が訪れたのは20歳の時。ケガをした父を支えるために、イラストレーターの仕事を始めたことが絵本作家の道を開いた。
20世紀初頭、急激に経済成長を遂げたアメリカ。各地で都市化が進むなか、バートンが身を置いたのは緑いっぱいの田園風景だった。日課のように羊や畑の世話をし、休日になれば家族や友人とともに庭でパーティをする。のどかな暮らしを送りながら、仕事にもひたむきに取り組んだバートン。
「私は一日じゅう働いている。そしてそれを愛している」
何事にも懸命な生き様は、絵本の主人公にも込められている。おうち、除雪車、ケーブルカー……。身の回りで活躍するさまざまなものをバートンは女性の主人公として描いた。まだ女性の社会進出が難しかった当時のアメリカ。それでもバートンは自ら選んだ道を突き進み、絵本作家やデザイナーの仕事に勤しんだ。彼女の姿を投影するように、さまざまな困難を乗り越えていく主人公たちの強くたくましい姿は、時代が変わってもなお、世界中の子どもたちに勇気を与え続ける。
アメリカを代表する絵本作家、ヴァージニア・リー・バートン。生涯で13冊の絵本を手がけながら、デザイン集団「フォリーコーブ・デザイナーズ」を率いた彼女の人生は、強烈なエネルギーに溢れる。
詩人で音楽家の母と大学教授の父のもとに生まれ、音楽とダンスに囲まれた幼少期を過ごしたバートン。幼い頃からその多才は明らかで、高校卒業後は美術やデザインを学びながらバレエダンサーを目指していた。転機が訪れたのは20歳の時。ケガをした父を支えるために、イラストレーターの仕事を始めたことが絵本作家の道を開いた。
20世紀初頭、急激に経済成長を遂げたアメリカ。各地で都市化が進むなか、バートンが身を置いたのは緑いっぱいの田園風景だった。日課のように羊や畑の世話をし、休日になれば家族や友人とともに庭でパーティをする。のどかな暮らしを送りながら、仕事にもひたむきに取り組んだバートン。
「私は一日じゅう働いている。そしてそれを愛している」
何事にも懸命な生き様は、絵本の主人公にも込められている。おうち、除雪車、ケーブルカー……。身の回りで活躍するさまざまなものをバートンは女性の主人公として描いた。まだ女性の社会進出が難しかった当時のアメリカ。それでもバートンは自ら選んだ道を突き進み、絵本作家やデザイナーの仕事に勤しんだ。彼女の姿を投影するように、さまざまな困難を乗り越えていく主人公たちの強くたくましい姿は、時代が変わってもなお、世界中の子どもたちに勇気を与え続ける。
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