CULTURE
【本と名言365】ガブリエル・シャネル|「インテリアは心の…」
October 13, 2023 | Culture | casabrutus.com | photo_Miyu Yasuda text_Keiko Kamijo illustration_Yoshifumi Takeda design_Norihiko Shimada(paper)
これまでになかった手法で、新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。揺るぎないセンスと革新的なデザインでファッションの常識を次々と打ち破ったファッションデザイナーのガブリエル・シャネル。彼女の美意識は空間にも貫かれていました。
インテリアは心の表れよ
「シンプルで、着心地がよく、無駄がない」。このコンセプトはガブリエル・シャネル(愛称ココ)が生涯にわたって守り続けたファッション哲学。コルセットで腰を締めたドレスと過度に装飾のついた帽子など、動きやすいものとは言えなかったスタイルから女性を解放するため、ジャージー素材やセーラーシャツ、ツイードのスーツやジャケットなどを次々と発表。また、締め付けの少ないシルエットとこれまで喪服のイメージが強かった黒をファッショナブルな色として提案した「リトル・ブラック・ドレス」は女性に自由を与えるファッションとして大きな支持を得るように。日常生活に寄り添うワードローブは、自分で人生を切り拓いてゆく女性の活躍を後押しした。
彼女はファッションだけでなくインテリアにもセンスを光らせた。服装だけでなく生活空間においてもミニマルで洗練されたデザインを追求。当時、調度品やデコレーションに溢れかえった貴族たちの部屋を痛切に批判し、「インテリアは心の表れよ」「部屋にはなにもないのがいちばん美しい」と語っていたという。モノクロームの色調で整えられた彼女の家でとりわけ目立っていたのが中国製の漆・螺鈿工芸屏風。
「部屋は自分らしさ、魂を感じさせるものにしなくちゃ」と話すシャネルの家には、見栄や流行に流されない豊かな生活が広がっていた。
「シンプルで、着心地がよく、無駄がない」。このコンセプトはガブリエル・シャネル(愛称ココ)が生涯にわたって守り続けたファッション哲学。コルセットで腰を締めたドレスと過度に装飾のついた帽子など、動きやすいものとは言えなかったスタイルから女性を解放するため、ジャージー素材やセーラーシャツ、ツイードのスーツやジャケットなどを次々と発表。また、締め付けの少ないシルエットとこれまで喪服のイメージが強かった黒をファッショナブルな色として提案した「リトル・ブラック・ドレス」は女性に自由を与えるファッションとして大きな支持を得るように。日常生活に寄り添うワードローブは、自分で人生を切り拓いてゆく女性の活躍を後押しした。
彼女はファッションだけでなくインテリアにもセンスを光らせた。服装だけでなく生活空間においてもミニマルで洗練されたデザインを追求。当時、調度品やデコレーションに溢れかえった貴族たちの部屋を痛切に批判し、「インテリアは心の表れよ」「部屋にはなにもないのがいちばん美しい」と語っていたという。モノクロームの色調で整えられた彼女の家でとりわけ目立っていたのが中国製の漆・螺鈿工芸屏風。
「部屋は自分らしさ、魂を感じさせるものにしなくちゃ」と話すシャネルの家には、見栄や流行に流されない豊かな生活が広がっていた。
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