驚異の想像力が生み出した《バベルの塔》を見に行こう!
May 2, 2017 | Art, Architecture | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
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ピーテル・ブリューゲル1世《バベルの塔》1568年頃 架空の工事風景だが、思わずその労苦を想像してしまう。塔の下の方が色が薄く、上が濃くなっているのは長い年月のうちに下の方はレンガの色があせてきたことを表している。
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
大友克洋、デジタルコラージュ:河村康輔《INSIDE BABEL》(2017年 デジタルプリント、紙)。大友が想像した、バベルの塔のカットモデル。ブリューゲルに負けない精密さが要求された。 (c) マッシュ・ルーム 大友克洋
ピーテル・ブリューゲル1世、彫版:ピーテル・ファン・デル・ヘイデン《大きな魚は小さな魚を食う》1557年 画面左の歩く魚や中央上の空を飛ぶ魚はボスのモンスターから着想したと思われる。弱肉強食を皮肉なタッチで描いた版画。 Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
ヨアヒム・パティニール《ソドムとゴモラの滅亡がある風景》1520年頃 神の怒りに触れて滅ぼされた街から、二人の天使に導かれて逃げるロトと娘たちの絵。だが肝心の天使とロトたちは右側に小さく描かれ、切り立った岩や燃えさかる街が画面の大半を占める。旧約聖書の物語を描いた宗教画でありながら、実質的には風景画になっている。 Loan Netherlands Cultural Heritage Agency, Rijswijk/Amersfoort, on loan to Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
ルカス・ファン・レイデン《ヨセフの衣服を見せるポテパルの妻》1512年頃 ポテパルの妻は夫に、召使いのヨセフに襲われたと訴えるが、実際は妻がヨセフに言い寄った、という話。豪華な服など《バベルの塔》に負けない精密描写に注目。
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
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ヨハネス・ウィーリクス《ピーテル・ブリューゲル1世の肖像(部分)》1600年出版 ブリューゲルの死後まもなく制作された、もっとも似ていると思われる肖像画。
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
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ピーテル・ブリューゲル1世、彫版:フランス・ハイス《アントウェルペンのシント・ヨーリス門前のスケート滑り》1558年頃 凍った運河でスケートやホッケーに興じる人々。みんな楽しそうでつい仲間に入りたくなる。
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
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ピーテル・ブリューゲル1世《野ウサギ狩り》1560年 狩人が二羽のウサギを狙っているところから「二兎を追う者は一兎をも得ず」の教訓かとも言われる。
Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
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