ART
空間デザインにも注目! “動く彫刻”を発明した巨匠アレクサンダー・カルダーの個展が開催中。
June 28, 2024 | Art | casabrutus.com | text_Masanobu Matsumoto editor_Keiko Kusano
アメリカのモダンアートの巨匠アレクサンダー・カルダー。東京・港区の〈麻布台ヒルズ ギャラリー〉では、彼の代名詞である動く彫刻「モビール」を中心に、抽象絵画やドローイング、立体作品など約100点を見せる展覧会が開催中です。その見どころを展示空間のデザインを担当した建築家・後藤ステファニーさんのコメントとともに紹介します。
針金で繋げられた赤や黄色、白の幾何学的な金属板が、絶妙なバランスを取りながら、風を受けてゆらゆらと揺れ動く。いまではインテリア雑貨としても愛されている「モビール」は、じつはもともとアメリカの美術家アレクサンダー・カルダーが発明した “動く彫刻作品” だった。
カルダーは、モダンアートの巨匠である。従来、彫刻に使われてきた石や木や粘土などをあえて避け、針金や金属板など工業的な素材を積極的に彫刻に応用。1940年代以降は、巨大な野外彫刻に挑み、パブリックアートの分野でも活躍した。また、アメリカ航空会社「ブラニフ航空」の依頼のもと、ジャンボジェット機に直接絵を描いて飛ばすという「空飛ぶキャンバス」なる壮大なプロジェクトも行った。
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