ART
美術作家としてのル・コルビュジエにフィーチャー。約130点の作品からなる展示が大倉集古館で開催。
June 8, 2024 | Art, Architecture | casabrutus.com | text_Naoki Nakajima editor_Keiko Kusano
『特別展 大成建設コレクション もうひとりのル・コルビュジエ〜絵画をめぐって〜』が東京・虎ノ門の美術館〈大倉集古館〉にて、6月25日から開催される。20世紀を代表する建築家として評価されるル・コルビュジエは、数多くの美術作品を残したアーティストとしての顔も持つ。本展では、大成建設が所蔵するル・コルビュジエ・コレクションの中から約130点の作品が展示される。
1917年にパリでの生活をはじめたル・コルビュジエは、画家アメデ・オザンファンとともに「ピュリスム」を提唱した。これは「キュビスム」を批判的に継承したもので、大量生産の工業製品を普遍的なオブジェとしてそこに美を見出し、対象を幾何学的な形態にまで単純化。黄金比や正方形を基準にした厳格な構図のなかで描いた。
1920年代末以降になると、絵画の中心的テーマとなったのは女性だった。ル・コルビュジエが描く女性たちは、その姿態のかたちを描くことにのみ力が注がれ、モデルの女性たちの内面を描くことには関心がなかったため、女性たちの姿はしだいにデフォルメがすすみ、最終的には人体とは思えないほど変形していった。
1920年代末以降になると、絵画の中心的テーマとなったのは女性だった。ル・コルビュジエが描く女性たちは、その姿態のかたちを描くことにのみ力が注がれ、モデルの女性たちの内面を描くことには関心がなかったため、女性たちの姿はしだいにデフォルメがすすみ、最終的には人体とは思えないほど変形していった。
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