ART

デヴィッド・ベイリーが撮った、セレブの未公開フォトが蔵出しに！

March 1, 2017 | Art, Fashion | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano

50年以上にわたり、セレブのポートレイトや『VOGUE』誌のファッションページで活躍してきた写真家、デヴィッド・ベイリー。彼の日本初の展覧会が〈Paul Smith SPACE GALLERY〉で開かれます。世界的なアイコンたちの未公開フォトが蔵出しに！

ジョン・レノンとポール・マッカートニー。John and Paul (c) David Bailey

2014年、ロンドンの〈ナショナル・ポートレート・ギャラリー〉で開催され、大きな話題になった展覧会『Bailey’s Stardust』。この個展を経て、日本では未公開写真を含む貴重な作品が展示される。ミック・ジャガー、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジャック・ニコルソン、荒木経惟ら、それぞれに才能を発揮する世界のアーティストたちがフィーチャーされる。

デヴィッド・ベイリーは1938年ロンドン生まれ。1960年にヴォーグ編集部に入り、ファッション写真のほか、ミュージシャンや俳優たちのポートレイト、また映画監督としてアーティストのテレビ・ドキュメンタリーも手がけてきた。60年代のロンドンを席巻した「スウィンギング・ロンドン」ムーブメントの中心にいた人物でもある。当時の“イット・ガール”ジーン・シュリンプトンや90年代から活躍するケイト・モスは彼が繰り返し撮影している、ミューズとも言える存在だ。ミック・ジャガーとは彼がローリング・ストーンズに入る前からの知り合いだそう。

荒木経惟。Araki (c) David Bailey

彼は背景に何もない白バックで撮影することが多い。「できるだけシンプルな表現で被写体の感情を見せたい」という意図からだ。「撮っているのは僕ではなくて、モデルたちのほうだ」とも言う。彼のポートレイトはある種の共犯関係から生まれている。

会場にはポール・スミスとも親交のあったデヴィッド・ボウイのこれまで公開されることのなかったカットも展示される。被写体の才能やドラマ、感情、さまざまなものが浮き彫りになるポートレイトだ。