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『AMBIENT KYOTO』で坂本龍一+高谷史郎、コーネリアスらの音と映像、光のインスタレーションに包まれる。

October 24, 2023 | Art, Architecture, Culture | casabrutus.com | photo_Satoshi Nagare text_Toshie Oowa editor_Keiko Kusano

秋から冬への進行が日に日に深まるこの時期に、京都で『AMBIENT KYOTO 2023』が開催中だ。今年2回目を数えるアンビエント・ミュージックの祭典で、2ヶ所にわたってコーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一、そして坂本龍一 + 高谷史郎による音と映像、光のインスタレーションが展示されている。

大きく引き伸ばされて目を引くソマーズの作品が、今年の『AMBIENT KYOTO』の象徴。大徳寺に近いギャラリー〈エルベレス〉では、この、同作を含むソマーズの作品が見られる個展が、10月31日まで開かれている。

去年はブライアン・イーノ作品の会場だった京都中央信用金庫旧厚生センターでは今年、コーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一による音＋映像＋光のインスタレーションが展開されている。

建物正面に掲げられたキーヴィジュアルは、シガー・ロスのアルバム『Takk…』などのアートワークを手掛けてきたアレックス・ソマーズによるもの。古い和紙に印刷された作品の質感まで再現されたそのバナーを見ながら、入口をくぐって階段をのぼり、まずは3階へ。

最奥の部屋で展開されていたのは、コーネリアスの作品《霧中夢 – Dream in the Mist –》だ。ここでは、特殊演出による霧が時に空間全体を覆いつくし、1メートル先も見えなくなるほどの濃霧に音と光が合わさり、感覚がぐらぐらと揺さぶられる。

《霧中夢 – Dream in the Mist –》小山田圭吾のソロユニット「コーネリアス」による最新アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』（2023年）に収録された曲がベースとなった作品。サウンドエンジニアのZAKによる立体音響に、高田政義による照明がシンクロし、夢中夢ならぬ霧中夢な空間に。