ART
イサム・ノグチの彫刻庭園に設置された「失われた時を求めて」とは?|青野尚子の今週末見るべきアート
April 18, 2023 | Art, Architecture, Design | casabrutus.com | photo_Kohei Omachi text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
イサム・ノグチの彫刻庭園《天国》に「失われた時を求めて」のテキストが出現。ケリス・ウィン・エヴァンスのインスタレーションは循環する水や空気がテーマです。エヴァンス本人に話を聞きました。
丹下健三が設計した東京・赤坂の〈草月会館〉。その1階にある石庭《天国》はイサム・ノグチが手がけた、屋内に広がる立体的な庭のような場所だ。その《天国》でイギリスの現代美術作家、ケリス・ウィン・エヴァンスの個展が開催されている。2018年に同じ場所で開かれた個展の第二章と位置づけられた展覧会だ。
会場には3本の光の柱が立ち、枝ぶりが美しい松が数本、置かれている。松の中にはゆっくりと回転しているものもある。階段状になった《天国》の一番上にはマルセル・プルースト「失われた時を求めて」の中から噴水に関するテキストの抜粋をネオンの文字で表現した作品《F=O=U=N=T=A=I=N》がある。
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illustration Yoshifumi Takeda
青野尚子
あおのなおこ ライター。アート、建築関係を中心に活動。共著に『新・美術空間散歩』(日東書院新社)、『背徳の西洋美術史』(池上英洋と共著、エムディエヌコーポレーション)、『美術でめぐる西洋史年表』(池上英洋と共著、新星出版社)。
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