ART
富士山の麓へ、テキスタイルの芸術祭を観に行く。
November 26, 2022 | Art, Design | casabrutus.com | photo_Shuhei Yoshida text_Rie Nishikawa editor_Keiko Kusano
富士山登山の玄関口で、古くから織物の町として知られる山梨県富士吉田。テキスタイルをテーマに、国内外のアーティストによるアート展と展示会を組み合わせた『FUJI TEXTILE WEEK 2022』がスタート。昭和レトロな街歩きも楽しい、産地とつながる芸術祭です。
●寺院がダイナミックなインスタレーション空間に
昨年に続き、2回目の開催となった『FUJI TEXTILE WEEK 2022』。会場となる富士吉田は1000年以上も前から織物の産地で、現在でも伝統的を受け継ぐ工場や新たな取り組みを進める企業などが集まる、新たな“ハタオリ”の町として注目されている。
●ノスタルジックな空間に対峙するニット作品
アート展『織りと気配』では9名の作家がテキスタイルを素材にした作品や、機屋と共同で作り出した作品を、富士吉田市下吉田地区の空き家やお寺、神社などに展示する。オランダのシグリット・カロンが手がけているのは、お寺の山門から本堂、そして本堂の内部へと続く大型インスタレーション。雄大な富士山の風景と合わせて見学すると圧巻だ。またカリフォルニアを拠点とするパトリック・キャロルの作品は、個人的な記憶や喪失といったテーマにしていて、喫茶店跡という会場が持つ歴史とリンクする。
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