ART
「本職? 人間だ。」と答えた男、岡本太郎の最大規模回顧展がやってくる。
June 22, 2022 | Art | casabrutus.com | text_Mari Matsubara editor_Keiko Kusano
最も大衆に知られた日本人芸術家、岡本太郎の大回顧展が大阪を皮切りに東京、愛知へと巡回する。
2018年に塔内改修が完了した《太陽の塔》や、渋谷駅構内に移設された巨大壁画《明日の神話》などを通じ、没後26年経ってもなお若い世代に支持される芸術家、岡本太郎。「芸術は爆発だ」などの発言や奇天烈な言動ばかりにスポットが当てられがちだが、その初期から晩年までの作品を網羅した、没後最大規模となる回顧展が開催される。
岡本太郎は1929年、18歳の時に家族と共にヨーロッパに赴き、その後単身でパリへ渡り芸術家を目指す。前衛芸術や新しい思想に触れながら、哲学や社会学、民族学を学んだ。その経験が、のちに縄文土器をはじめとする日本文化の再発見と探求、各地の奇祭や呪術に関するフィールドワークにつながり、自らの作品にも影響を及ぼした。
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