ARCHITECTURE
〈ヴィトラ デザイン ミュージアム〉で未来の住宅を考える。
June 4, 2017 | Architecture, Design, Travel | casabrutus.com | text_Mariko Uramoto editor_Akio Mitomi
ドイツ・ヴァイル アム ラインの〈ヴィトラ デザイン ミュージアム〉で、住宅建築と集合住宅の未来を考察した展覧会『Together!』がスタートした。世界各国の建築家とともに、西沢立衛ほか日本人建築家の作品も多数紹介し、グローバルな視点でこれからの住まいのあり方を提示する。
私たちにとって住宅とはなんだろうか。日々の食事をし、眠りにつく場所。家族とともに暮らす場所。仕事をし、生活を営む場所という人もいるだろう。住宅がもつ意味は人にとってさまざまだ。働き方や暮らし方などライフスタイルの多様化にともない、今後、住宅の価値はさらに変化していく。
このテーマに対して世界各国の建築家が向き合い、自らが出した回答=作品を展示するのが本展だ。会場には、大規模アパートやヒッピーコミューンなど集合住宅の歴史的実例とともにヨーロッパ、アジア、アメリカのさまざまな建築家が手がけた住宅を模型や映像、住宅空間の再現などで紹介する。ここに展示される未来の集合住宅は、独立した住居としての空間提案だけでなく、誰かと共に暮らすこと、人との関わりについても考えるきっかけを与えてくれる。
〈ヴィトラ デザイン ミュージアム〉は1989年に開業。流線型を描くメインの建物はフランク・ゲーリーによるもので、敷地内にはヘルツォーク&ド・ムーロンが手がけた〈ヴィトラ・ハウス〉や、コレクションの常設展示を行う〈ギャラリー〉が設置されている。また、周辺にはSANAAの設計による工場や安藤忠雄による会議棟など有名建築がずらり。建築巡礼をかねて訪れたい。
『Together!』
〈ヴィトラ デザイン ミュージアム〉