ARCHITECTURE
鈴木京香さんが継承した吉阪隆正設計の名作住宅が表紙に! 10月7日発売号『住み継ぐ家づくり』。
October 5, 2022 | Architecture, Design | casabrutus.com | text_Housekeeper
巨匠建築家の名作住宅や慣れ親しんだ実家など、歴史や記憶を受け継ぐことで、さらなる価値を生む、これからのリノベーションの在り方を特集。鈴木京香さんが継承した吉阪隆正設計の名作住宅〈ヴィラ・クゥクゥ〉の改修を33ページにわたるボリュームで紹介します!
ル・コルビュジエに師事した建築家・吉阪隆正が設計した名作住宅〈ヴィラ・クゥクゥ〉。 竣工から60年以上が経ち、解体の危機にあったその家を継承したのは、鈴木京香さんでした。
初めて〈ヴィラ・クゥクゥ〉を訪れた瞬間から、控えめな佇まいや愛らしいディテールに魅了され、この建物を継承しようと心に決めたという京香さん。現代美術作家の杉本博司と建築家の榊田倫之が率いる新素材研究所が改修を手がけ、吉阪のレガシーを引き継ぎ、美しく復元。本誌では、建築的な内容から京香さんの視点まで、〈ヴィラ・クゥクゥ〉の改修の様子に密着。その全貌を33ページにわたって紹介します。
復元が終わり、晴れて〈ヴィラ・クゥクゥ〉の管理人となった京香さんは、次の文章を寄せました。
初めて〈ヴィラ・クゥクゥ〉を訪れた瞬間から、控えめな佇まいや愛らしいディテールに魅了され、この建物を継承しようと心に決めたという京香さん。現代美術作家の杉本博司と建築家の榊田倫之が率いる新素材研究所が改修を手がけ、吉阪のレガシーを引き継ぎ、美しく復元。本誌では、建築的な内容から京香さんの視点まで、〈ヴィラ・クゥクゥ〉の改修の様子に密着。その全貌を33ページにわたって紹介します。
復元が終わり、晴れて〈ヴィラ・クゥクゥ〉の管理人となった京香さんは、次の文章を寄せました。
寂しげに埃をかぶった灰色のかまくらのようなその家は、控えめな佇まいながら、どこか貫禄を漂わせているように感じました。
ゆっくりと視線を巡らせると、わずかな傾斜を見せて奥へと続く屋根や壁の引っかき模様、赤いドアも何もかもが好ましく、思わず「わあ」と小さな 声をあげてしまって。
建物を後にする頃には「壊されてはいけない」、「残さなければいけない」と、この建築を継承しようと強く心に決めていました。
この秋、鳩時計を連想させる、クゥクゥという名の家が再び完成しました。
ヴィラ・クゥクゥでは、大きな天窓から差し込む日差しが時間の経過を教えてくれます。
こちらの時計は日時計で、時間の流れはゆっくりと。晴れの日は床の上を白い砂浜の島の形で、曇りの日には霞んだ雲の形で。これからもよい時を刻んでいけるよう大切に管理してまいります。
管理人・鈴木京香
ゆっくりと視線を巡らせると、わずかな傾斜を見せて奥へと続く屋根や壁の引っかき模様、赤いドアも何もかもが好ましく、思わず「わあ」と小さな 声をあげてしまって。
建物を後にする頃には「壊されてはいけない」、「残さなければいけない」と、この建築を継承しようと強く心に決めていました。
この秋、鳩時計を連想させる、クゥクゥという名の家が再び完成しました。
ヴィラ・クゥクゥでは、大きな天窓から差し込む日差しが時間の経過を教えてくれます。
こちらの時計は日時計で、時間の流れはゆっくりと。晴れの日は床の上を白い砂浜の島の形で、曇りの日には霞んだ雲の形で。これからもよい時を刻んでいけるよう大切に管理してまいります。
管理人・鈴木京香
Loading...
Loading...