ARCHITECTURE
アイルランドの女性建築家ユニットが、プリツカー賞受賞!
March 7, 2020 | Architecture | casabrutus.com | text_Megumi Yamashita
「建築界のノーベル賞」と言われるプリツカー賞。今年は〈グラフトン・アーキテクツ〉を主宰するイボンヌ・ファレルとシェリー・マクナマラが、アイルランド人として、また女性ユニットとしても初の受賞を果たした。
1978年に〈グラフトン・アーキテクツ〉を創設以来、40年以上に渡り地道に、そして真摯に建築に取り組んできたふたり。アイルランド国内ほか、国際コンペを通し、ペルー、イタリア、フランスなどにも作品は及ぶ。
「建築とはヒューマンライフのフレームワークであり、人と人をつなぎ、社会の形成に貢献するもの」という信念のもと、公共の場となるスペースを可能な限り設けるなど、コミュニティへの還元を目指す建築を追求してきた。
コンクリートを主素材に、外観はランドスケープの一部になるような、内観からは自然光が差し込む装置のような、独特の彫刻的作風が特徴だ。そんな彼女たちの作品が国際的に注目されるようになったのは、2012年の『ヴェネツィア・ビエンナーレ建築展』での銀獅子賞受賞だろう。2018年には同建築展でのキュレーターを務め、「フリースペース」をテーマに、寛容な心と人間性こそ建築の真髄にあるべきである、と問いかけた。今年はプリツカー賞に先駆け、英国王立建築家協会ゴールドメダルを受賞している。
今回のプリツカー賞受賞理由には「建築だけでなく、人に対する誠実なアプローチ、環境への責任や、国際性がありながら地域性を重んじていること」などが挙げられている。今回、女性としての受賞はザハ・ハディッド、妹島和世、RCRアーキテクツのカルメ・ピジェムに次ぎ、4、5人目だ。ファレルとマクナマラのさらなる挑戦と共に、彼女らに続く女性建築家の活躍にも期待したい。
「建築とはヒューマンライフのフレームワークであり、人と人をつなぎ、社会の形成に貢献するもの」という信念のもと、公共の場となるスペースを可能な限り設けるなど、コミュニティへの還元を目指す建築を追求してきた。
コンクリートを主素材に、外観はランドスケープの一部になるような、内観からは自然光が差し込む装置のような、独特の彫刻的作風が特徴だ。そんな彼女たちの作品が国際的に注目されるようになったのは、2012年の『ヴェネツィア・ビエンナーレ建築展』での銀獅子賞受賞だろう。2018年には同建築展でのキュレーターを務め、「フリースペース」をテーマに、寛容な心と人間性こそ建築の真髄にあるべきである、と問いかけた。今年はプリツカー賞に先駆け、英国王立建築家協会ゴールドメダルを受賞している。
今回のプリツカー賞受賞理由には「建築だけでなく、人に対する誠実なアプローチ、環境への責任や、国際性がありながら地域性を重んじていること」などが挙げられている。今回、女性としての受賞はザハ・ハディッド、妹島和世、RCRアーキテクツのカルメ・ピジェムに次ぎ、4、5人目だ。ファレルとマクナマラのさらなる挑戦と共に、彼女らに続く女性建築家の活躍にも期待したい。