消費社会への批評を込めたアート、NYに出現! 完成させるのはあなた。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

消費社会への批評を込めたアート、NYに出現! 完成させるのはあなた。

『カーサ ブルータス』2018年7月号より

ワームの〈太っちょミニバス〉シリーズ最新作、ホットドッグをふるまってくれるって、ホントですか?

この夏、ブルックリンのウォーターフロントに、太っちょのマイクロバスがやってくる。なんと、みんなに無料でホットドッグをふるまうというのだけど、条件は「食べてくれること」!? 

実はこれ、立体造形作家アーウィン・ワームの公共アート。ちょっとおデブなバスを、これまでウィーンやドイツの町なかに登場させてきたワームの最新作だ。ウィーンでは名物フランクフルトのバスだったけど、今回はアメリカの国民食にあやかって、その名も〈ホットドッグ・バス〉。

週末ごとにマンハッタン・ブリッジパークのどこかに出没し、運良く出会えた人は、ホットドッグにありつける。人がその場で食べてくれることで、この作品は完成するのだとか。公園の川べりの長さは約2kmとけっこう距離もあるけれど、バスを見つけてホットドッグを頬張って、ワーム作品の一部になってみてはいかが?
おデブなワーゲンバスに、太っちょコンバーチブル? 一見ユーモラスな〈ファット・カー〉シリーズには、消費社会やグローバリゼーションへの批評性が実は込められている。「体重の増減、そして哲学。これぞ誰しも生きる上での重要課題」とワーム。Courtesy Studio Erwin Wurm and Lehmann Maupin, New York and Hong Kon

Erwin Wurm  1954年生まれ。昨年度ヴェネツィア・ビエンナーレのオーストリア代表。彼の〈One Minute Sculptures〉シリーズはレッド・ホット・チリ・ペッパーズにも多大な影響を与え、PVでオマージュも。