ART
水戸芸で「ポスト・ヒューマン時代」を考えるアート展。
January 19, 2018 | Art | casabrutus.com | text_Yusuke Fukui
高度に発達した情報社会がもたらす「ポスト・ヒューマン時代」に警鐘を鳴らす展示が〈水戸芸術館現代美術ギャラリー〉で開催。
インターネットをはじめ、人工知能や仮想通貨などの技術革新によって、社会は高度な発展を続けているが、その一方でさまざまな問題や混乱が危惧されているのも事実だ。
いまから半世紀前、20世紀を代表するメディア批評家マーシャル・マクルーハンは、「どんな技術も、次第に、まったく新しい人間環境を作り出して行く」*1と、新しいテクノロジーがもたらす社会変革について予見していた。
また、その変わりゆく時代の中で、「芸術は、いわば『危険早期発見装置』である。そのおかげでわれわれは、社会的、精神的危険の兆候をいち早く発見でき、余裕をもってそれに対処する準備をすることが出来るのである」*2と、アートが人間社会に対して担う使命を定義づけている。
〈水戸芸術館現代美術ギャラリー〉で開催される『ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて』は、現代が孕む危機を炙り出し、未来に警鐘を鳴らす国内外のアーティスト8組の作品が展示される。監視カメラで制作された写真作品や、仮想通貨をテーマにしたボードゲーム、ロボットと20数面の映像による完全自動のパフォーマンス、SNSに依存しきった人間のドラマなど、多彩な手法で情報社会の光と影を照らした作品に触れることができる。
利便性を究極まで追求した情報社会の先にはどんな落とし穴が待っているのか。「ポスト・ヒューマン時代」について、アートに触れながら考えてみよう!
*1,2:マーシャル・マクルーハン著、後藤和彦・高儀進訳(1967)『人間拡張の原理』竹内書店刊
いまから半世紀前、20世紀を代表するメディア批評家マーシャル・マクルーハンは、「どんな技術も、次第に、まったく新しい人間環境を作り出して行く」*1と、新しいテクノロジーがもたらす社会変革について予見していた。
また、その変わりゆく時代の中で、「芸術は、いわば『危険早期発見装置』である。そのおかげでわれわれは、社会的、精神的危険の兆候をいち早く発見でき、余裕をもってそれに対処する準備をすることが出来るのである」*2と、アートが人間社会に対して担う使命を定義づけている。
〈水戸芸術館現代美術ギャラリー〉で開催される『ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて』は、現代が孕む危機を炙り出し、未来に警鐘を鳴らす国内外のアーティスト8組の作品が展示される。監視カメラで制作された写真作品や、仮想通貨をテーマにしたボードゲーム、ロボットと20数面の映像による完全自動のパフォーマンス、SNSに依存しきった人間のドラマなど、多彩な手法で情報社会の光と影を照らした作品に触れることができる。
利便性を究極まで追求した情報社会の先にはどんな落とし穴が待っているのか。「ポスト・ヒューマン時代」について、アートに触れながら考えてみよう!
*1,2:マーシャル・マクルーハン著、後藤和彦・高儀進訳(1967)『人間拡張の原理』竹内書店刊
『ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて』
〈水戸芸術館現代美術ギャラリー〉