横尾忠則による、カルティエ財団ゆかりの人たち139点のポートレートに囲まれる。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

横尾忠則による、カルティエ財団ゆかりの人たち139点のポートレートに囲まれる。

『カーサ ブルータス』2021年9月号より

東京・六本木の〈21_21 DESIGN SIGHT〉ギャラリー3に”顔の回廊”が出現。横尾忠則がカルティエ現代美術財団から依頼を受け139点を描き上げたポートレートが誘うように並びます。

右側に一列に並ぶポートレートのトップは、横尾自身の自画像が飾られている。他に北野武やフランスのアーティスト、メビウスらの顔がリボンのような展示壁に並ぶ。壁には作品を拡大したグラフィックが張られた。
ギャラリーに現れた「肖像画の回廊」だ。三宅一生、石上純也、蔡國強、サラ・ジー、マーク・ニューソン、139点もの肖像画がうねるリボンのような展示壁に並ぶ。これは2014年にパリのカルティエ現代美術財団が横尾忠則に依頼したもの。横尾は1日に1枚または2枚、場合によっては3枚ものペースで描き、3か月で100点ほどの肖像画を完成させた。人選はカルティエ現代美術財団が担当、制作には財団が用意した写真を参照している。

「実際にモデルを見ながら描くのは不得意なんです」と横尾は言う。
会場は三宅一生が創立したデザイン文化の発信拠点。横尾と三宅一生の交流は長く、シャンデス氏はそういった縁もうれしく思う、と言う。
右から3人目は先ごろ逝去したアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー。登場する人々はアーティストだけでなく哲学者、科学者などバリエーション豊か。カルティエ現代美術財団の活動の幅広さを示す。
139点の肖像画の中には同じ人が登場することもあるが、1枚ずつすべて画風が違う。カルティエ現代美術財団のゼネラル ディレクター、エルベ・シャンデスは言う。

「決して同じものを繰り返すことなく次から次へと変化していく。一人一人の顔が話しかけてくるようで、見る者の心を動かします」
会場で上映される横尾のインタビュー。横尾が自作の唇を描いたマスクをしているので、唇だけ集めたカーペットが敷かれている。
シャンデス氏は30年以上にわたり、同財団で横尾の個展を含む多くの展示を手がけてきた。彼がキュレーションにあたって重視しているのは「世界に対してオープンであること」だという。

「何か一つのことに執着することなく柔軟に方向性を変えられるようにしています。そのためにはいつも好奇心を最大限にしていろんなものを見るようにしなくては」

変化を恐れず進み続けることは横尾のスタイルにも似ている。横尾は「僕は飽きっぽいから」と言うけれど、彼らは同じクリエイションの秘密を共有しているのだ。
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横尾忠則:The Artists

〈21_21 DESIGN SIGHT Gallery3〉東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン。〜10月17日。11時〜17時(土・日・祝〜18時)。火曜休。入場無料。TEL0120 301 757(カルティエ カスタマー サービスセンター)。

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