彫刻とは何かを問い続けた、イサム・ノグチの「発見の道」を辿る展覧会。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

彫刻とは何かを問い続けた、イサム・ノグチの「発見の道」を辿る展覧会。

20世紀を代表する芸術家のひとりであるイサム・ノグチ。その創作活動の主軸となる彫刻の世界を探求する展覧会『イサム・ノグチ 発見の道』が、4月24日より〈東京都美術館〉で開催される。1940年代の作品から晩年の石彫に至るまでの、彼の彫刻活動の軌跡に、特色ある3つのフロアで構成された豊富な展示内容で迫る。

《AKARI CLOUD》インスタレーション。イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)での展示風景(2018〜19年)。photo_Nicholas Knight ©The Noguchi Museum /ARS
イサム・ノグチは、彫刻をはじめインテリア・デザインや舞台芸術など、多岐にわたる分野で活躍した芸術家だ。しかしその根幹は、やはり彫刻にある。石や金属、和紙など素材を横断して同時代を切り開く彫刻を次々と手がけ、晩年の1980年代には集大成となる石彫作品を制作。それらの作品群は没後から30年以上経った今なお、人々の心を惹きつけ続けている。

〈東京都美術館〉で4月24日より始まる展覧会『イサム・ノグチ 発見の道』は、1940年代から晩年の石彫作品に至るまで、彼がどのような創造の道を辿ってきたのかを探る。
イサム・ノグチ©朝日新聞社
展示会場は章ごとに、特色のある3つのフロアに分けられる。第1章「彫刻の宇宙」フロアでは、代表作《あかり》150灯を用いた大規模なインスタレーションが中央に出現。「彫刻とは何か?」という根源的な問いに向き合い続け、多様な表現方法に取り組んだノグチ作品の“宇宙”に触れる内容だ。

第2章「かろみの世界」フロアでは、ノグチが日本に受けた影響を見る。自身のルーツの1つである日本の文化が持つ「軽さ」という特性を作品に取り入れようとしたノグチ。折り紙や切り紙から着想を得た金属板の彫刻や、軽やかなフォルムを帯びた遊具作品など、ノグチが作り出した「かろみの世界」を体現する作品が一堂に会する。
イサム・ノグチ《プレイスカルプチュア》(1965〜80年頃)。イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)での展示風景。本展では新規制作して展示。
第3章「石の庭」フロアでは、晩年に辿り着いた石彫作品を展示する。香川県牟礼町にアトリエを構えたノグチは、自然の機微が感じられる豊かなそのアトリエ空間の中で、石本来の要素を残すという前例のない境地に到達した石彫作品を制作。このフロアでは、現在は〈イサム・ノグチ庭園美術館〉のある牟礼に残る石彫作品を特別に展示。まとめて東京で展示されるのは、1999年の同美術館開館以降、初めてとなる。それらの作品群に触れることで、当時のアトリエ空間の空気も感じられるはずだ。

ノグチが彫刻の可能性を発見した“道”をともに辿ることで、その魅力をあらためて発見したい。

『イサム・ノグチ 発見の道』

〈東京都美術館〉東京都台東区上野公園8−36。 TEL 03 5777 8600(ハローダイヤル)。4月24日〜8月29日。※4月24日追記:4月25日から当面の間、臨時休館が決定。再開時期は未定。最新の情報は公式サイトにてご確認を。

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