ART
最注目アートユニット「目」の美術館初個展がスタート。
November 7, 2019 | Art | casabrutus.com | text_Mariko Uramoto
アーティストの荒神明香、ディレクターの南川憲二、インストーラーの増井宏文の3人を中心に結成された現代アートユニット「目」。空間を大胆に使用する展示で、各地の芸術祭にも引っ張りだこの彼らが、遂に美術館での初個展を開催!
まったく同じ形をした2つの岩が並んでいたり、水がない場所に架空の池が現れたり。存在しないはずのものを鑑賞者の前に提示し、現実世界をとらえる“当たり前”の感覚を揺さぶる、現代アートユニット「目」。結成は2012年。ソロのアーティストとして活動していた荒神明香と、〈wah document〉として活動を続けていた南川憲二と増井宏文が、それぞれのキャリアをいったんリセットして、チームを組んだ。荒神がコンセプトやアイデアを出し、南川が具現化。そして増井が作品へ落とし込む。個々が役割を分担し、新たな芸術表現に挑戦し続けている。
「目」はこれまでギャラリーでの個展のほか、瀬戸内国際芸術祭(2013年)、越後妻有トリエンナーレ(2015年)、さいたまトリエンナーレ(2016年)、六本木クロッシング2019展(2019年)といった大規模な企画にも積極的に参加してきた。また、2020年に発表を控えるプロジェクト「まさゆめ」も進行中。壮大なスケール感で表現する知覚を刺激する彼らの作品は、国内外から高い注目を集めている。
美術館で開催する初の個展となる本展は、チバニアン(地球磁場逆転地層)から着想している。「自分たちにはどうにもならない途方も無いような視点から、もう一度自分たちを取り巻く現実や千葉市美術館という空間を見てみたい」といい、施設全体を使った大型インスタレーションで現実を捉え直す。空間を大胆に変容させ、これまで私たちが気づかなかった不確かさを浮かび上がらせる。テキストや写真だけでは伝わらない、空間に身を置くことで得られる新たな身体体験をぜひ堪能してほしい。
美術館で開催する初の個展となる本展は、チバニアン(地球磁場逆転地層)から着想している。「自分たちにはどうにもならない途方も無いような視点から、もう一度自分たちを取り巻く現実や千葉市美術館という空間を見てみたい」といい、施設全体を使った大型インスタレーションで現実を捉え直す。空間を大胆に変容させ、これまで私たちが気づかなかった不確かさを浮かび上がらせる。テキストや写真だけでは伝わらない、空間に身を置くことで得られる新たな身体体験をぜひ堪能してほしい。
『目 非常にはっきりとわからない』
〈千葉市美術館〉
千葉県千葉市中央区3-10-8 TEL 043 221 2311。〜12月28日。10時〜18時(金・土曜〜20時)。一般1,200円。