ARCHITECTURE
ごみゼロ宣言の町、徳島県上勝に体験型施設〈上勝町ゼロ・ウェイストセンターWHY〉が誕生。
June 13, 2020 | Architecture, Culture, Design, Travel | casabrutus.com | text_Rie Nishikawa editor_Keiko Kusano
ホテルやラボ、ゴミステーションなどからなる〈上勝町ゼロ・ウェイストセンターWHY(ワイ)〉は体験型の環境施設。リサイクル・リユース、地産地消を実現した建築は中村拓志&NAP建築設計事務所が担当した。
徳島県上勝町は2003年に自治体として日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を行い、ごみを処理してゼロにするのではなく、ごみを出さない持続型の社会を目指してきた。住民がごみを45種類以上に分別することで、現在ではリサイクル率80%超を達成している。
その取り組みが注目され、日本のみならず世界各地からも見学者が訪れる上勝町。ただ見学するだけでなく、実際にごみの分別や分類を体験し、情報の発信や研究、教育の機能を併せ持つ場所として計画されたのが〈上勝町ゼロ・ウェイストセンターWHY〉である。
その取り組みが注目され、日本のみならず世界各地からも見学者が訪れる上勝町。ただ見学するだけでなく、実際にごみの分別や分類を体験し、情報の発信や研究、教育の機能を併せ持つ場所として計画されたのが〈上勝町ゼロ・ウェイストセンターWHY〉である。
施設の建設にあたって、素材は徹底的にリユース・リサイクルしたほか、地産地消のもの、地元の業者を積極的に採用し、地域経済の活性化を目指したという。
かつて主要産業であった林業の名残りである荒れた杉林の丸太を構造に、ガラス瓶や陶片は骨材、農機具や建具の取手はシャンデリアとして利用。廃棄予定であったレンガ、タイル、フローリング、布などをメーカーや企業から提供してもらいリデザインするなど、様々なアイディアがあふれている。
かつて主要産業であった林業の名残りである荒れた杉林の丸太を構造に、ガラス瓶や陶片は骨材、農機具や建具の取手はシャンデリアとして利用。廃棄予定であったレンガ、タイル、フローリング、布などをメーカーや企業から提供してもらいリデザインするなど、様々なアイディアがあふれている。
施設は資源ごみ分別場の〈ゴミステーション〉、ゼロ・ウェイストアクションホテル〈HOTEL WHY〉、〈ラーニングセンター&交流ホール〉、〈くるくるショップ〉、〈ラボラトリー〉から成る。
〈HOTEL WHY〉では宿泊中に出るごみを分別、客室で使用する石鹸をセルフ切り分け、コーヒー豆のはかり分けなどの“ゼロ・ウェイスト体験”が可能だ。またトレッキングやレイクカヤックなど、自然を楽しむフィールドアクティビティプログラムも用意。
〈HOTEL WHY〉では宿泊中に出るごみを分別、客室で使用する石鹸をセルフ切り分け、コーヒー豆のはかり分けなどの“ゼロ・ウェイスト体験”が可能だ。またトレッキングやレイクカヤックなど、自然を楽しむフィールドアクティビティプログラムも用意。
こんな時期だからこそ、私たちの暮らし方を考え直してみる。そんな滞在ができる場所だ。