サーペンタインに登場した石上純也のパビリオン。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

サーペンタインに登場した石上純也のパビリオン。

『カーサ ブルータス』2019年8月号より

サーペンタイン・ギャラリー前に建てられる世界が注目する建築パビリオン。その19作目となる石上純也の作品が公開になった。

「ランダムに見えるように積むことを指示するのが大変だった」という61トンもの天然スレートを積み重ねた屋根。大きな鳥が翼を広げたように見るなら、スレートの一枚一枚が羽毛にも見えてくる。
イギリス国内に実作品がないなどの条件で毎年セレクトされ、日本人によるものでは4作目になる。「自然と人工的なものが交差し、風景の一部になるようにイメージしました」と、世界各地に古くからある石材で葺いた屋根に着目。イギリスで屋根材に使われる天然スレートを使って地域性を出す一方、無国籍的なものを表現したという。
グリッドとテンション構造が重たい屋根を支えている。
床を池に見立て、鳥が羽を休めるイメージでデザインされた蓮の葉形のスツールとテーブル。
グリッドとテンション構造が重たい屋根を支えている。
床を池に見立て、鳥が羽を休めるイメージでデザインされた蓮の葉形のスツールとテーブル。
ランダムにスレートが積まれたなだらかに弧を描く屋根は、石の丘のようにも翼を広げた鳥のようにも見える。その下の洞窟的な空間では細い柱が雨のように林立する。重い屋根をあえて細い柱が支えるように見せるため、構造上のこだわりも石上建築ならではのもの。世界に羽ばたく石上の姿とも重ねてみたいパビリオンだ。
インタビューに答える石上純也。

〈Serpentine Gallery〉

Kensington Gardens London W2 3XA TEL (44)20 7402 6075。10時〜18時。月曜休。入場無料。10月6日まで。