芦ノ湖を独り占めできる絶景の温泉宿。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

芦ノ湖を独り占めできる絶景の温泉宿。

自然豊かな国立公園内に、SNSで話題の旅館〈箱根・芦ノ湖 はなをり〉が開業したのは2017年夏のこと。思わず写真を撮ってしまいたくなる魅力とは?

〈ORIX HOTELS & RESORTS〉として、温泉旅館やホテル、リゾートなど、さまざまなスタイルの宿泊施設を手がけるオリックスグループ。2002年、大分県・別府温泉にある老舗旅館〈杉乃井ホテル〉の再生を皮切りに、現在では全国各地で宿泊施設の運営を行う同グループが、そのノウハウを元に作り上げた初の新築旅館が〈箱根・芦ノ湖 はなをり〉 だ。
桃源台駅から徒歩で訪れるゲストを出迎えるのは、桃源台入口の門。庭には、造成時に掘り出された600個以上の石を使った石積みや枯れ流れなどを配置。庭木は既存樹のほか、芦ノ湖周辺に自生する樹種を植栽している。
東京から車で約2時間。箱根ロープウェイや遊覧船の起点となる桃源台駅近くの、芦ノ湖を眼下に望むベストロケーションに〈はなをり〉は建つ。軒が低く抑えられたエントランスから、ロビーラウンジに足を踏み入れた瞬間、目の前に現れるのは、太陽の光を反射してきらめく水盤と、その先に広がる芦ノ湖。ロビーから水盤、芦ノ湖を抱く箱根の自然までが、遮るものなく一体化した光景はまるで一幅の絵を見るようだ。

「お客様に眺望を存分に堪能していただくため、(ロビーラウンジの)窓際にジョージ・ナカシマのラウンジ アームチェアを置きました。ただ単に腰掛けるだけでなく、『あの椅子に座ったら、どんな風景が見えるんだろう』といった期待感を演出するアイテムでもある。手仕事を感じさせる存在感もこの空間に合っていると思います」と総支配人の藤井育郎さんは話す。
建物と芦ノ湖を“つなぐ”水盤テラス。中央に設けられたサンクンスタイルの(一段低くなった)ソファ席に座ると、目線の高さに水盤が、その先に湖面が広がり、目の前の水が湖に流れ込んでいるようにも見える。
水盤テラス横にある足湯カウンター。大浴場と同じ元箱根温泉に足を浸しながら、絶景が楽しめる。
建物と芦ノ湖を“つなぐ”水盤テラス。中央に設けられたサンクンスタイルの(一段低くなった)ソファ席に座ると、目線の高さに水盤が、その先に湖面が広がり、目の前の水が湖に流れ込んでいるようにも見える。
水盤テラス横にある足湯カウンター。大浴場と同じ元箱根温泉に足を浸しながら、絶景が楽しめる。
ロビーラウンジに限らず、ここ〈はなをり〉では、その立地を生かして、箱根の自然を取り込む(眺める)工夫が随所に施されている。インフィニティな水盤テラスに設けられたソファスペースや足湯カウンターをはじめ、ダイニング、温泉大浴場。これらパブリックな機能を積層した共用棟と渡り廊下で結ばれる宿泊棟では、客室内はもちろん移動する度、周囲の風景を切り取った開口が効果的に現れる。
客室は全154室。露天風呂やテラス付きの和洋室や気軽な滞在に最適な洋室など6タイプがそろう。写真は、床の一部に敷かれた和紙畳でも寛げる湖畔側の和洋室。
テラスに信楽焼きの露天風呂を備えた和洋室デラックスタイプ(露天風呂付き)。
共用棟と宿泊棟を結ぶ渡り廊下にある、ロゴをかたどった「はなをりの窓」。ロゴマークは、その土地土地の美しい風景、歴史、文化、お客様の旅の記憶、スタッフのおもてなしの心が、花の織物のように重なっていくような旅館であることを表現。光が差し込むと、渡り廊下の壁にシルエットが映り込む。
客室は全154室。露天風呂やテラス付きの和洋室や気軽な滞在に最適な洋室など6タイプがそろう。写真は、床の一部に敷かれた和紙畳でも寛げる湖畔側の和洋室。
テラスに信楽焼きの露天風呂を備えた和洋室デラックスタイプ(露天風呂付き)。
共用棟と宿泊棟を結ぶ渡り廊下にある、ロゴをかたどった「はなをりの窓」。ロゴマークは、その土地土地の美しい風景、歴史、文化、お客様の旅の記憶、スタッフのおもてなしの心が、花の織物のように重なっていくような旅館であることを表現。光が差し込むと、渡り廊下の壁にシルエットが映り込む。
約15mの高低差のある敷地に、共用棟と4つのボリュームに分節し雁行させた宿泊棟を配置。ゲストは伝統的な日本旅館における母屋(共用棟)と離れ(宿泊棟)を散策するようなイメージで回遊する。

その際の目印となるのが、箱根の自然や風物詩をかたどったサイン。宿泊棟は2つのボリュームごとに、共用棟寄りから桃源棟、湖水棟と名付けられ、それぞれ紫陽花、花火、松(木の実)、森(杉並木)をモチーフにしたサインが配されている。