SPECIAL SETOUCHI CITY GUIDE
ROAD
街を歩けば出会える、路上のアート。
photo_Koh Akazawa text_Housekeeper
ジュリアン・オピー、山口晃、大巻伸嗣……。美術館に入らずともアートを楽しめる、瀬戸内の街。目的地のすぐそばにあったりするから予習は必須。
【高松市】
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ジュリアン・オピー
銀行家、看護師、探偵、弁護士バンド・Blurのアルバムのアートワークで知られるイギリスの現代美術家による4体の彫刻は、刻々と移りゆく通行人を石という恒久的な存在に置き換えた。それぞれ異なる地元の石を使用。
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流政之
MATAKITENOニューヨーク世界貿易センター前のランドマークだった巨大彫刻「雲の砦」を制作した、高松市郊外にアトリエを構える御年95歳の彫刻家による作品。タイトルは讃岐弁で「また来てね」の意。
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大巻伸嗣
Liminal Air -core-一部が鏡になっているため、天候や時刻によって表情が変わる、高さ8mの2本のカラフルな柱。巨大な人工物が港前で淡々と周囲の環境を投影する様に、自然の意味を改めて考えさせられる。
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イサム・ノグチ
遊具日常にアートを持ち込む要素として、ノグチが選んだのは遊具。札幌のモエレ沼公園など各地に点在するが、高松市の公園での採用率は全国トップレベル。写真は山椒山公園。
【男木島】
【女木島】
【道後温泉】
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浅田政志
鷺の恩返し 第八章 その弐
─朝六時、本日も湯が湧き人集う─「浅田家」で知られる浅田政志の写真作品は、道後で働く100人とともに温泉の開館を待ちわび列を成す様子を再現。道後温泉本館内にある同シリーズ作品と併せて観ると面白味が倍増。
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梅佳代
坊っちゃんたち此坊っちゃんたち頃をテーマに地元・道後中学校の野球部男子生徒たちを撮り下ろした写真作品。夏の道後温泉本館で過ごす無邪気な男子たちの姿が、歴史ある街に新鮮な風を吹き込む。
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大巻伸嗣
Echoes 月光「道後温泉 椿の湯」の東側出入口前の椿の花は、青森の伝統工芸、倭ね武ぶ
多たの技法を用いて制作した彫刻。陽が落ちると光が灯り、昼とは違った美しさを見せる。 -
三沢厚彦
Animal
2017-01-B2(クマ)彫刻家・三沢厚彦の代表作「ANIMALS」シリーズが道後温泉裏の休憩所「振鷺亭」に登場。重さ1.5トン、高さ3mを超える巨大クマはかつて存在した「道後動物園」へのオマージュ。
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山口晃
武人圖江戸時代から続く旅館「ふなや」の「詠風庭」に古くからある離れ。その障子に山口晃が作品を描いた。過去、現在、未来を自在に操る作風と老舗の歴史が相まり、よりユーモラスに。
【岡山市】
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リアム・ギリック
Faceted Development岡山芸術交流2016のアーティスティックディレクターが街の中心部にあるシンボルタワーをカラフルな作品に。会期後も展示され、いつしか街に溶け込んだ。これぞパブリックアート。
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ペーター・フィッシュリ、
How to Work Better
ダヴィッド・ヴァイス労働者の心得10か条がビルの壁面いっぱいにペイントされたアート。一見、正しいことが書かれているが、皮肉やユーモアを込めて社会を批判する作者だから額面通りには受け取れない。