ART
この冬、岡山市内をアートがジャックしています!
December 22, 2014 | Art | a wall newspaper | photo_Koji Ishii, Katsuaki Hata, Courtesy of Imagineering製作委員会 text_Naoko Aono editor_Yuka Uchida
岡山でコンセプチュアルアートとじっくり向き合う。旅先でちょっと難しいことを考えるのもいいものです。
岡山城に、路面電車に、廃校になった小学校に出没する現代美術。『イマジニアリング オカヤマ アート プロジェクト』は、岡山に拠点を置くアパレル会社社長の石川康晴さんが所有するコレクションを街中に展示するもの。彼のコレクションは2014年春に東京オペラシティアートギャラリーで展示されたこともある。
今回岡山で見られる作品は、コンセプチュアルなもの、特にビデオアートが多いのが特徴だ。じっくり見ていくといろいろなものが見えてくる、味わい深いアートを中心にしたという。といっても、アートの謎解きを楽しむタイプのものだけでなく、お城の前の卓球台で遊んだり、風船の〝海〟で泳いだりと身体で感じる作品もある。
今後は定期的に芸術祭を開いたり、ゆくゆくは常設の〝石川ミュージアム〟をつくる計画もあるそう。岡山が現代美術の新しい拠点になりそうだ。
今回岡山で見られる作品は、コンセプチュアルなもの、特にビデオアートが多いのが特徴だ。じっくり見ていくといろいろなものが見えてくる、味わい深いアートを中心にしたという。といっても、アートの謎解きを楽しむタイプのものだけでなく、お城の前の卓球台で遊んだり、風船の〝海〟で泳いだりと身体で感じる作品もある。
今後は定期的に芸術祭を開いたり、ゆくゆくは常設の〝石川ミュージアム〟をつくる計画もあるそう。岡山が現代美術の新しい拠点になりそうだ。
1. 鏡張りの卓球台で、天守閣を見ながらラリーを。
卓球は勝敗を決めるだけでなく、のんびりラリーを楽しむこともできる平和なスポーツだそう。戦う武士の拠点であるお城の前でも、みんなでピンポンで遊べば争いもなくなるはず。鏡面ステンレス仕上げの卓球台には紅葉も映る。
2. 街中に増殖するポスターの正体は?
イギリス政府が公共広告の制作を委託した、という設定の作品(実際には委託事業は存在しない)。文化予算の削減への批判を背景に、「想像力のエネルギーで世界をよりよいものに」というコンセプトを表現する。
3. いかめしい岡山城がアポロ・シアターに変身!?
岡山城の入口でぴかぴかしているのはアメリカのシアター入口の上にある、出演者などを示す電飾を模したもの。でも文字はなくて、ただぴかぴか光っているだけだ。主役のいない此劇場頃で看板だけが注目を集める。
4. 風船で満員だけど、ちゃんと乗れます。
ぎっしり詰まった風船で、普段は見えない空気を目に見えるようにするアート。ちゃんと中に入れます。展示は後楽館天神校舎跡地と路面電車(写真)の2か所。路面電車「KURO」の運行スケジュールはホームページを。
5. ビデオアーティストの全作品を一挙上映!
1992年以降に発表されたゴードンの映像作品全82点をモニターやビールケースを使って見せる。今後、新作が発表された場合は追加されることになっているのだそう。作品のアーカイブをアートにするインスタレーション。
+α 前川建築も楽しめます。
岡山に来たら前川國男の建築も忘れずに。写真の〈岡山県庁舎〉のほか、師のル・コルビュジエに倣った鮮やかな色彩が施された〈岡山県天神山文化プラザ〉、中庭が美しい〈林原美術館〉でモダニズム建築の美を満喫しよう。
Imagineering OKAYAMA ART PROJECT
写真は岡山旭東病院所有の恒久設置されているライアン・ガンダー作品。〜12月25日、岡山市内各所で開催。10時〜18時。入場無料(一部有料)。公式サイト
©Ryan Gander Courtesy of Okayama Kyokuto Hospital & TARO NASU Photo by Yasushi Ichikawa