FOOD
京のおやつと箸休め|〈どらやき 亥ノメ〉亥ノどら。
December 20, 2018 | Food, Travel | casabrutus.com | photo_Kunihiro Fukumori text_Shoko Nishimura
大福やおはぎ、最中など、あんこのおやつは、飾らない素朴なものが多い。その中でも、今、ちょっと新しくて注目を集めているのが「どら焼き」。9月にオープンした、京都でも珍しい専門店を訪ねた。
「和菓子を気軽に食べてもらいたい」という思いから始まったどら焼きの店〈亥ノメ〉。鉄板で生地を焼くのは店主・大塚英晃。神戸や東京の和菓子店を経て、京都の人気店〈中村軒〉に5年勤め、餡炊き、生地を焼きなど、全行程をひとりで行っている。
通常のものより小ぶりにした〈亥ノどら〉は、あずき、抹茶、黒糖、くるみがあり、栗やかぼちゃ、さつまいもといった季節の素材を使ったものが登場することも。
餡も皮も試行錯誤して作ったそうだが、行きつくところはそれぞれのおいしさとバランスの妙にある。餡は通常の粒あんより柔らかく、小豆の存在感もあって濃厚。その餡に合わせて考えらえた皮は、抹茶はハチミツ、黒糖はバター、くるみはローストしたくるみを生地に混ぜ込み、こちらも濃厚だ。ピュアな味や香りがしっかりあり、焼き立てもいいが、少し時間を置くと餡がなじんでしっとり。シンプルだけどそれぞれのおいしさがじわじわと口の中で広がり、コーヒーにもウイスキーにも合う。
一つのつもりがもう一つ。大人にも子供にも好まれ、気の張らない手土産としても喜ばれそうだ。
通常のものより小ぶりにした〈亥ノどら〉は、あずき、抹茶、黒糖、くるみがあり、栗やかぼちゃ、さつまいもといった季節の素材を使ったものが登場することも。
餡も皮も試行錯誤して作ったそうだが、行きつくところはそれぞれのおいしさとバランスの妙にある。餡は通常の粒あんより柔らかく、小豆の存在感もあって濃厚。その餡に合わせて考えらえた皮は、抹茶はハチミツ、黒糖はバター、くるみはローストしたくるみを生地に混ぜ込み、こちらも濃厚だ。ピュアな味や香りがしっかりあり、焼き立てもいいが、少し時間を置くと餡がなじんでしっとり。シンプルだけどそれぞれのおいしさがじわじわと口の中で広がり、コーヒーにもウイスキーにも合う。
一つのつもりがもう一つ。大人にも子供にも好まれ、気の張らない手土産としても喜ばれそうだ。
〈どらやき 亥ノメ(いのめ)〉
京都市上京区紙屋川町1038-22 TELなし。(問い合わせはdorayaki.inome@gmail.com)9時~17時(喫茶11時~16時)。水曜、第2・3木曜、26日休(25日は営業)。
にしむらしょうこ
関西在住ライター。京都の老舗から新店の美味、食に関わる人や文化を独自の目線で取材。