FOOD
京のおやつと箸休め | 彩雲。
May 20, 2014 | Food | A Wall Newspaper | photo: Kunihiro Fukumori text: Shoko Nishimura
今や夏だけの甘味でなくなったかき氷だが、京都の和菓子司が手がけるとこんなにも豪華に。氷も蜜もすべて吟味された逸品だ。
京都の茶房の今や定番ともいえるかき氷。王道の宇治金時をはじめ、練乳系、フルーツ系など多数あるが、老舗の和菓子司〈二條若狭屋〉が、この春、こだわりのかき氷「彩雲」を始めた。5種類の蜜で楽しめる今までにないタイプ。べっ甲あめ、甘酒、キーウイ、りんご、みかんの蜜はいずれも自家製で、真っ白な氷の中にはカットした旬のフルーツを数種類ちりばめ、白玉は氷の中でかたくならないように別に添えるなど、細やかな心配りがされている。手がきしている氷は空気を含んでふんわりとし、蜜の馴染み具合も口どけも抜群。抹茶と焙じ茶の蜜がかかる「利休」や季節限定のフルーツの蜜がかかるかき氷もあり、こちらもおすすめ。
二條若狭屋寺町店
西村晶子
関西在住ライター。京都を中心に料理や食文化を取材。四季折々の美味を求め、春は老舗の花見弁当を食破。