隠れ家フレンチ〈フランツ〉のナチュラルな世界観。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

隠れ家フレンチ〈フランツ〉のナチュラルな世界観。

素材の自然な持ち味を大切にするフレンチ〈フランツ〉が密かに人気だ。

パルマ産の生ハムで巻いたクモエビを炭火焼に。ゆでたビーツ、スベリヒユを添えて。
クモエビは炭火による香ばしさとしっとりと甘いエビそのものの魅力、生ハムの塩味と旨みがあれば、十分という考え方。調理法も素材もそぎ落とした分だけ、鮮度抜群のエビの存在感が際立っている。
仔羊は沖縄の作家、藤本健の木の器にのせて。付け合せの九条ねぎはオリーブオイルをかけてローストした後に炭火焼。
ロースト後に燻製にかけた仔羊の背肉は仕上げに、炭火で炙ることで香ばしさをプラスする。添えるのは自家製のコンディモン(フランス語で薬味)だ。生姜、島唐辛子、麹などを1か月以上乳酸発酵させたピリ辛風味。ジューシーな仔羊にエキゾチックな味わいがマッチする。付け合せの九条ねぎはあえて、根っこ付き。通常、捨ててしまう部位の価値にも気づいてほしいという、福田からのメッセージ。確かに食べてみると甘く、複雑な滋味に満ちている。
今この瞬間も発酵しているコンディモン(薬味)は生き物だ。常に数種類、つくっている。左から山椒、麹、醬油。青唐辛子、アンチョビ、麹、醬油。塩レモン。
素材は高知や那須の農家からの産直や、毎週土曜に行われる青山のファーマーズマーケットから100%オーガニックの野菜や三重・尾鷲からの魚など、できる限りナチュラルなものを扱い、ワインもフランスの自然派のみを揃える。
クラフト感あふれるかごやアフリカンなテキスタイルが心地いい。
今やモダン・フレンチはそれぞれが独自の形で進化を遂げている。特有の食材や郷土料理の要素を取り入れたり、化学実験のような調理法を試みたりと、その方向はさまざまだ。そんな時代にあって〈フランツ〉は素材の持ち味を表現するスタイル。よりシンプルに、よりナチュラルに、それは食の本質を問うことでもあるのだ。

〈FRANZ(フランツ)〉

東京都港区白金6-2-17
TEL03 6874 1230。18時30分〜21時30分LO。日曜•祝日休。食事は10,000円コースのみ。ワインはグラス1,000円〜、ボトル5,000円〜(以上、税込)。

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