FOOD
魅惑のチョコレート。そのすべてを知る旅へ。
『カーサ ブルータス』2021年3月号より
February 17, 2021 | Food | a wall newspaper | text_Ayako Kamozawa
バレンタインの季節に注目なチョコレートの博物館〈Lindt Home of Chocolate〉を探検しよう!
もしスイス旅行をしたら、何をお土産に買う? そう聞かれたら、大半の人が「チョコレート」と答えるはず。それほど高品質で魅惑的なチョコレート製品の数々で知られるスイスに、チョコレート好きなら見逃せない施設が登場した。その名も〈Lindt Home of Chocolate〉。世界120か国で愛されるチョコレートの老舗リンツ社が手がける、チョコレートの博物館だ。
場所はチューリッヒからほど近いキルシュバーグ。サッカー場5面分にもあたるこの広大な施設は、カカオの起源やチョコレートの歴史などを知る展示室や、好きなだけチョコレートを試食できるブースなど、バラエティーに富んだ全9つのエリアで構成される。
場所はチューリッヒからほど近いキルシュバーグ。サッカー場5面分にもあたるこの広大な施設は、カカオの起源やチョコレートの歴史などを知る展示室や、好きなだけチョコレートを試食できるブースなど、バラエティーに富んだ全9つのエリアで構成される。
設計を担当したのは、スイスの若手建築家の中でも群を抜くクリスト&ガンテンバイン。白レンガが印象的なファサードを抜けると、高さ9mの巨大なチョコレートファウンテンがそびえ立つ。ただのデコレーションではなく本物のチョコレートが湧き出ているのが、あたり一面に広がる甘い香りでわかる。
オーディオガイドに導かれるままに見るエキシビションは、まるで旅をしているよう。「Cocoa Cultivation」エリアではガーナにあるカカオファームに行き、普段なかなか知ることのないカカオの栽培方法を学ぶ。数千年にわたるチョコレートの歴史を知る「Chocolate History」エリアでは、16世紀にスペインの探検家がチョコレートの前身であるエキゾチックな飲料を王家に献上する場面を目撃。さらに、その後どうしてスイスが「チョコレート大国」と呼ばれるようになったのか、その謎が解き明かされていく……。
そして待っているのがお楽しみの試食エリア。リンツ渾身のチョコレートの数々を、なんと“無制限で”試食できる! 最先端の技術を用いたパイロット工場エリアもあり、チョコレートの製造過程を間近で見学できるのも楽しい。
もっとオリジナルな体験をしたいという人は、同社のショコラティエが直々に教えてくれるチョコレート作りのワークショップに参加してみては。自分だけの板チョコや、テディベアにイースターバニー型のチョコなんて、これほどのお土産はないはず!
〈Lindt Home of Chocolate〉
Schokoladenplatz 1, Seestrasse 204, 8802 Kilchberg, Switzerland。10時〜18時(土〜17時)。日曜・祝日休。入場料15スイスフラン。最新情報は公式サイトを確認。