ロンドンでアズディン・アライアを追悼。訪れるべきはこの2つです。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ロンドンでアズディン・アライアを追悼。訪れるべきはこの2つです。

『カーサ ブルータス』2018年7月号より

昨年急逝したアライアが生前企画したロンドンの旗艦店と展覧会。その2つを訪問し、稀なる才能を追悼したい。

展覧会の延長のような旗艦店へ

展覧会の会場は〈The Design Museum〉。クリエーターがデザインした5枚のスクリーンをポイントに11のカテゴリーに分けて展示。
展覧会の会場は〈The Design Museum〉。クリエーターがデザインした5枚のスクリーンをポイントに11のカテゴリーに分けて展示。
展覧会の会場は〈The Design Museum〉。クリエーターがデザインした5枚のスクリーンをポイントに11のカテゴリーに分けて展示。
展覧会の会場は〈The Design Museum〉。クリエーターがデザインした5枚のスクリーンをポイントに11のカテゴリーに分けて展示。
会場には彼の歩みを物語る年表もあり、アフリカ出身の彼がパリのハイソサエティにいかに受け容れられたのかという面も興味深い。それは類稀な才能のほか、彼の人柄によるところも大きいだろう。自宅兼アトリエのキッチンは、クリエイターや文化人が集まるサロンとしても知られていた。アライアを「パパ」と呼ぶモデルのナオミ・キャンベルは16歳のときにアライアと出会っている。「駆け出しのモデルの私にパパは衣食住を提供し、自信を持たせてくれた。フードやアートの指南など、パパとの出会いなくして今の私はありません」と語っている。

ショップの内装を彩る、デザイナー家具や照明。

新しい旗艦店も展覧会の延長のような印象だ。場所はブランド店が軒を並べるボンドストリート。こちらもデザイナーや建築家たちとのコラボレーションによって構築されている。
照明はマーク・ニューソン、オレンジのテーブルはピエール・ポラン。
クリス・ルースがデザインした彫刻的な螺旋階段が3フロアを貫く。
展覧会のスクリーンもデザインしているクリス・ルースによる彫刻的な螺旋階段が店の中央を貫き、照明はマーク・ニューソン。倉俣史朗、吉岡徳仁、レンゾ・ピアノ、ピエール・ポランらによる什器、深澤直人のガラスのベンチなどがちりばめられている。服を含めて、店全体がトータルな作品なのだ。
靴などが並ぶガラスの棚はレンゾ・ピアノで、カーペットはジオ・ポンティ。
天板がミラーになったテーブルは吉岡徳仁、パフュームが並ぶ棚は倉俣史朗の作品。
こうしてすべての創作工程に携わっていただけに、アライア亡き後ブランドは一体どうなるのかと思ったが、スタッフはそのままに、新たにデザイナーを探すことはせず、彼が残したアーカイブを元に服作りを継続するという。流行に左右されない服だからこそ、それも可能というもの。次世代に残すべき財産として、彼の死を超えて大切に引き継がれていってほしい。
〈ALAÏA〉 パリ以外では初めての旗艦店として4月末にオープン。コンセプトも内装も生前にアライアが企画したもので、螺旋階段が貫く3フロアの構成。照明、家具、什器、カーペットなど、有名デザイナーや建築家による作品がちりばめられた贅沢な空間に、服、シューズ、バッグ、パフュームとすべてが揃う。●〈ALAÏA〉139 New Bond St., London W1S 2TL TEL (44)20・3057・7905。10時〜19時。12月25日、イースターの日曜休。

Azzedine Alaïa

アズディン・アライア 1935年チュニジア生まれ。地元の美大で彫刻を学びながら、仕立て屋で働く。1957年にパリに渡ってディオールなどで修業を積み、パリの社交界の女性や女優らの服を作って評判を呼ぶ。1981年に〈メゾン・アライア〉を設立。女性と身体の美しさと自信を引き出す独自の服作りを貫き、2017年永眠。©Peter Lindbergh

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