スチールパイプ椅子の生みの親、アントン・ロレンツの偉業を知る。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

スチールパイプ椅子の生みの親、アントン・ロレンツの偉業を知る。

ミース・ファン・デル・ローエ、マルセルブロイヤーなどが制作したスチールパイプ椅子の数々。その量産化を実現させた人物を知る展示が、ヴィトラ・シャウデポで開催中だ。

DESTA Deutsche Stahlrohrmöbel社のカタログ。 1931 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz (Grafik: Otto Rittweger)
ハンガリー出身のアントン・ロレンツは1920年にドイツに移り住んだデザイナーであり、1928年には家具メーカー〈Desta〉を設立した企業家でもある。先見の明があったロレンツは、当時は斬新なスタイルだったスチールパイプ椅子を、大量生産できるプロダクトへと導いた存在だ。

1927年、ロレンツはバウハウスでスチールパイプの椅子をデザインしていたマルセル・ブロイヤーと協働。数々の試作を重ね、産業化に成功している。1929年に曲げ木の技術と椅子作りの歴史を持つ〈トーネット〉社に会社を売却し、ロレンツ自らも経営に参加したが、1939年アメリカに出張中に第二次大戦が深刻化。そのままアメリカに残り、生涯をアメリカで送ることになる。

バウハウス開校から100周年、〈トーネット〉は設立200周年を迎える今年。数々の実験からフォルムを完成し、産業へと発展させたロレンツの偉業が再び讃えらえている。
マルセル・ブロイヤー、ミース・ファン・デル・ローエ、ル・コルビュジエによるスチールパイプ椅子の数々や舞台裏の実験作品、文献や写真がヴィトラ・シャウデポで展示される。
Anton Lorenzによる肘掛付きチェア »KS41g«, 1929/30, (Deutsche Stahlrohrmöbel) (c) Vitra Design Museum,Foto: Jürgen HANS
Hans Luckhardtデザインのベット »LS22« 1930/31, (Deutsche Stahlrohrmöbel) (c) Vitra Design Museum, Foto: Juügen HANS
ガラスに支えられた椅子に座る試みをするAnton Lorenz 1938/39 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
Kaiser-Wilhelm-Institutにて、労働者用椅子のための実験ドキュメント写真。Dortmund, 1938 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
アメリカBerkline社との特許裁判で証明されたリクライニングチェアのメカニズムを示すモデル。1963 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
まったく新しいタイプの椅子 Barcaloのパンフレット。 ca. 1966 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
Anton Lorenzによる肘掛付きチェア »KS41g«, 1929/30, (Deutsche Stahlrohrmöbel) (c) Vitra Design Museum,Foto: Jürgen HANS
Hans Luckhardtデザインのベット »LS22« 1930/31, (Deutsche Stahlrohrmöbel) (c) Vitra Design Museum, Foto: Juügen HANS
ガラスに支えられた椅子に座る試みをするAnton Lorenz 1938/39 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
Kaiser-Wilhelm-Institutにて、労働者用椅子のための実験ドキュメント写真。Dortmund, 1938 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
アメリカBerkline社との特許裁判で証明されたリクライニングチェアのメカニズムを示すモデル。1963 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz
まったく新しいタイプの椅子 Barcaloのパンフレット。 ca. 1966 (c) Vitra Design Museum, Nachlass Anton Lorenz

『Anton Lorenz From Avand-Garde to Industry』

〈Vitra Schaudepot〉
Charles-Eames-Str.2 D-79576 Weil am Rhein TEL +497621 702 3200。2月22日〜5月19日。10時〜18時。無休。入館料8ユーロ(Vitra Design Museumとの共通券17ユーロ)。