知られざるアルヴァ・アアルトに迫る展覧会。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

知られざるアルヴァ・アアルトに迫る展覧会。

北欧デザインの中でも特にファンの多いアルヴァ・アアルト。彼の造形の秘密を探る展覧会が開かれています。アアルトの家具でくつろげる「アアルト ルーム」もある、スペシャルな内容です!

丸太をくりぬいた《アアルト・ベース》の型。当時はここにガラスを流し込んで作られていた。これ自体がアートのオブジェのよう。
アルヴァ・アアルト《サヴォイ・ベース》1936年 Savoy Vase, Alvar Aalto, 1936 ©Vitra Design Museum, Alexander von Vegesack
積層合板の曲げ木のレリーフの隣にはジャン(ハンス)・アルプやフェルナン・レジェら、アアルトと同時代のアーティストたちの作品が並ぶ。アアルトはモホイ=ナジ・ラースローをはじめとするモダンアートの作家たちとも親しく交流していた。積層合板のレリーフや有名な《アアルト ・ベース》には明らかにアルプの影響が見られる。
棚にはドアハンドルやレンガなどの部材が並べられている。
アアルトが妻アイノと設立したインテリアブランド、アルテックに併設されたギャラリーではアレキサンダー・コールダー、ポール・ゴーギャン、ピカソらの展示も行われていた。この時代には、建築・デザインとアートとの垣根を超えることで互いにインスピレーションを得ることがよく行われていたのだ。
模型が並ぶエリア。右手前の模型にはアアルトが描いたと思われるスケッチがある。この模型が乗っている台の右側は引き出しになっていて、図面やスケッチが見られる。
さらに進むと、建築模型の数々。アアルトのスタジオでデザインや構造の検討のために制作されたこれらの模型からは、彼の実験や思考の跡がうかがえる。たとえば〈ヴォクセンニスカの三つ十字の教会〉の模型は天井部分を上下逆さまにしたもの。アアルトは鏡を使って模型のカーブした天井に光をあて、それが反射する様子から音がどのように響くかを類推した。光と音が同じような進み方、反射の仕方をすると仮定すると、このようなシミュレーションで音響を推し量ることができると考えたわけだ。
上下を逆にした〈ヴォクセンニスカの三つ十字の教会〉。アアルトはこの模型に光を当て、音の反響を調べていた。
中央の写真は〈ニューヨーク万博フィンランド館〉。《アアルト・ベース》を思わせる曲線が特徴だ。
会場に並ぶ写真は写真家、アルミン・リンケがこの展覧会のためにアアルト建築を撮りおろしたもの。北方の柔らかい光にアアルトの造形が浮かび上がる。繊細な目が、実際にその建築を見た人も見逃していたかもしれないディテールをとらえている。

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