古今東西 かしゆか商店【竹細工のバッグ】 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

古今東西 かしゆか商店【竹細工のバッグ】

『カーサ ブルータス』2018年5月号より

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。自分自身が使いたいもの。そんな手仕事を探して全国を巡り始めた店主かしゆか。第二回の買い付け先は、日本一の竹の産地・大分。網代編みの名手、中岩孝二さんを訪ねた。

道具は中岩さん自作のものも。桐箪笥から小刀を取り、シュッ、シュッときれいな音を鳴らしながら、ひごの表面を梳く。「とっても滑らかです」とひごを手にした店主。
道具は中岩さん自作のものも。桐箪笥から小刀を取り、シュッ、シュッときれいな音を鳴らしながら、ひごの表面を梳く。「とっても滑らかです」とひごを手にした店主。
また、バッグを編む過程で驚いたのは、複雑で細かな編みが、すべて手の感覚だけで行われること。設計図もなくサイズを測りもせず、なのにきっちり精巧に編まれていくんです。高い技術を持ちながらも、「初心を忘れず、お米一粒分ずつでも成長していけたら」と話していたのが印象的でした。

編み上がった後は漆が塗られます。大切に使えば100年、200年と長持ちし、ツヤが出て深い飴色になるそうです。浴衣やお着物に合わせたら素敵だろうな。シンプルなTシャツでもかわいいかも……! とはいえ、高価なものですし、手間暇もかかるので、すぐには手に入りません。でも、待つ時間があるからこそ一層大切に思えるし、自分より長く生き続けるものを買うって素敵だなあとも思います。
縁に使う竹は熱しながら曲げる。「高校時代、網代編みの籠にひと目ぼれして竹職人になろうと決めました」と中岩さん。
「いつか持ちたい逸品」という想いも込めて、今回の買い付けはこの竹バッグに決めました。

英語版もあります!:Kokontozai: KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts / [BAMBOO WARE]



桝網代編みバッグ(左)。拭き漆塗り、内側に巾着と正紐。幅24×奥行10.5×本体高さ14.5cm。200,000円。右は姫玉手箱。作/中岩孝二

なかいわこうじ 1976年大分生まれ。二代渡辺竹清に師事。34歳で伝統工芸士。

樫野有香(かしゆか)

テクノポップユニットPerfumeのメンバー。日本の器や伝統工芸が大好きで、陶芸作家の個展に早朝から並ぶことも。現在、映画『ちはやふる-結び-』の主題歌となっているシングル「無限未来」が発売中。 www.perfume-web.jp

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます