深澤直人が日本初個展で語る「AMBIENT」。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

深澤直人が日本初個展で語る「AMBIENT」。

ふと気づくと深澤直人がデザインしたものを使っている、という人も多いはず。その彼の個展が現在開催中です。タイトルは『AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展』。意外なことに日本での個展は初めて、という本人に話を聞きました。

キッチンをイメージしたスペース。キッチンは《リビングステーション》、照明は《モディファイ ドーム ペンダントライト》(ともにパナソニック)。奥には深澤が無印良品やアレッシィのためにデザインしたキッチンツールが並ぶ。
《チャ ポット》(アレッシィ)。やかんや急須を思わせる曲線を持つポット。
「姿」は、「図と地の関係性」として考えることもできる。

「壁の前に花があるとき、テーブルにお茶が置かれているとき、花が美しく見える壁を作っているのか、花をデザインする役割なのか、どちらであっても壁と花、テーブルとお茶という関係性の中でそれぞれがふさわしい立場にないと、『浮いてる』とか『はまっていない』といったことになる。こういった、関係性の中での正しいあり方が『姿』なんです。どちらかが余計な主張をしようとすると『うるさい』ものになってしまう」
《デジャヴ スツール》(マジス)は深澤が初めてミラノ・サローネに出品したプロダクト。スポットライトがあたっていたので喜んでいたら、休憩スペースとして重宝されていた、というオチ。がっかりする深澤を見てジャスパー・モリソンが「それはスーパーノーマルだからだよ」と慰めた。
《HIROSHIMA アームチェア》(マルニ木工)。木に触れる、そのテクスチャーを味わうことができる椅子。
ダイニングを想定したエリア。《MALTA ダイニングテーブル320》(マルニ木工)に椅子《パピリオ シェル》(B&B ITALIA)と照明《モディファイ バケット ペンダントライト》(パナソニック)を合わせた。違うメーカーのものでも調和することが一目でわかる。
この「図と地」のうち、「図」がなくなっている場合も多いのではないか、と深澤は言う。

「オフィスビルなどではエアコンが壁の中にビルトインされて見えなくなっているから、エアコンの形をデザインする必要はなくなります。そのかわりに、空気の流れをデザインしなくてはならない。理想的な湿度や風速、風向きなどをコントロールするようなことは、デザイナーでなければできないのではないでしょうか」
《加湿器》(プラスマイナスゼロ)。中央に現れるはずの分割線は接着剤で埋めて磨いている。なめらかな曲面は思わず手にとってみたくなる。
そうなると、ますます「地」との関係性が重要になってくる。これはビルトインされたエアコンのように「図」が「地」に溶け込んでしまった場合でも、「地」の前にある「図」をデザインする場合でも同じだ。

「あるものをデザインするときは、『地』となる空間のデザインも考慮する必要がある。『図』であるものの姿を適正に支えられる『地』であるかどうかが問題になってくるのです。だから最近は空間デザインや建築、都市計画といったものに大きな興味を持っている。実際に空間デザインの仕事もいくつか進行しています」
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