時の流れを可視化した〈ディプティック〉の新作。

プロダクト クリエイティブ ディレクターが語る、〈ディプティック〉らしいものづくりとは。

ミリアム・バドー 1968年生まれ。〈アニック・グタール〉〈ジャン・パトゥ〉〈ロシャス〉といったフランスを代表するフレグランスメゾンを経て、2006年に現職に。
ミリアム・バドー 1968年生まれ。〈アニック・グタール〉〈ジャン・パトゥ〉〈ロシャス〉といったフランスを代表するフレグランスメゾンを経て、2006年に現職に。

デザイン性の高いフレグランスキャンドルで知られるフランスの〈ディプティック〉が最新作《ル サブリエ》を発表。リリースに合わせて来日した、同社プロダクト クリエイティブ ディレクター、ミリアム・バドーに話を聞いた。

Q 《ル サブリエ》はどんな特徴を持つディフューザーですか?
製品に付けられた名前は、フランス語で「砂時計」を意味します。その言葉が示す通り、時間が流れ、部屋のなかに次第に香りが広がっていく様子を、ボトルの形状とフレグランスの動きによって表現したものです。

Q ボトルのデザインが、とてもユニークですよね。
これは砂時計と同じように上下を反転させて使うための形状です。実は《ル サブリエ》は、ボトル天面の内側の構造を工夫して、一滴の雫が常に静止したように残るよう設計しています。これによりフレグランスが一滴ずつ落ちていく様子と、その瞬間をストップモーションのように止めた状態、その両方を同時に見ることができるようにしたんです。

Q どこからそのようなアイデアが生まれたのでしょう?
昔懐かしい匂いを嗅ぐと、そのときの情景や会話の内容を思い出すことがありますよね。香りは意外にも記憶の深いところに残っていて、時に時間をかけてどんどん美しい思い出へと変化していくもの。“流れゆく時間”と“瞬間の情景”という2つのポイントを《ル サブリエ》のボトル全体で表現したかったんです。

Q そこまで製品づくりにこだわりを持つ理由とは?
創業者3名が、建築や舞台美術など、クリエイティブな世界でキャリアを積んでいたバックグラウンドがあるからでしょうね。〈ディプティック〉のホームフレグランスは、家の中を良い香りで包み込むだけでなく、部屋に置いたときに見た目にもデコラティブで美しく、ともに時間を過ごす人が共感できるストーリーを持ったアイテムである、ということを常に大切にしてきました。

Q ミリアムさんはトップメゾンで経験を重ねていますが、他と比べて、これぞ〈ディプティック〉らしいと感じる点は?
自由なマインドと好奇心にあふれている点でしょう。しかし、ものづくりには厳しく、完成度の高いものを目指し、一切の妥協を許しません。アイデアが熟すまで、タイミングを待つという余裕をもったブランドだと思います。

砂時計型ディフューザー《LE SABLIER》 忙しい日々から解き放たれ、ゆったりとした時間を過ごすためのディフューザー。砂時計の形をしたガラス製の容器を反転させると、フレグランスの液体が約1時間をかけてゆっくりとしたたり落ちて、香りを周囲3〜4mの範囲に広げていく。グリーン、イエロー、オレンジ、スモーキーブラックなど、容器の色ごとに香りが異なる。本体22,000円。リフィル5,000円(ディプティックジャパン TEL 03 6450 5735)。

〈ディプティック青山〉

パリの1号店で使われていた壁紙をモチーフにしたインテリアにも注目。

東京都港区南青山5-6-15
TEL 03 6427 3473。11時〜21時。不定休。