DESIGN
ジェイク・ダイソンが目指す、理想の照明とは?
April 1, 2017 | Design | casabrutus.com | text_Keiko Kusano
ダイソンから新登場した照明《Cu-Beam Duo》は、自在に光の比率をコントロールすることができるサスペンド型ライト。LED照明の熱問題を独自の冷却テクノロジーで解消、長寿命を実現した。開発責任者であるジェイク・ダイソンに話を聞く。
ダイソンの照明カテゴリーを率いるジェイク・ダイソンは、これまでにいくつかのLED照明を手がけてきた。今月、満を持して発表された《Cu-Beam Duo》は、どんな環境にも適したサスペンド型ライト。LEDの性能を最大限に発揮できるようにデザインされた。
「人々の生活は一日を通じて変化が生じます。照明はそれに応じて自在に調節できることが必要だと思います。アップライトとダウンライト、それぞれを自在にコントロールできる《Cu-Beam Duo》は、効率的に空間を照らし出すことが可能で、これまで複数の照明器具を組み合わせていた空間にひとつインストールすれば済んでしまう、というプロダクトです」
《Cu-Beam Duo》のダウンライトは最大で3.2×1.6平方メートルの長方形の光を投影し(タスクエリアの上方1.3mに取り付けた場合)、アップライトは4m直径の光を天井に照射することができる。たとえば、オフィスでは会議などプレゼンテーション中にスクリーンを投影することもあるが、その場合、アップライトの光を増やし、ダウンライトの光量を極力減らすことで格段に見やすくなる。逆にメモを取るなどデスクワークに徹する場合はダウンライトを増やす。仕事が終わったら、完全にアップライトだけの間接照明で包み込むと空間全体がリラックスしたモードになる。そうやってダウンライトもアップライトも、ひとつの照明器具で光量をスマートに扱うことができるのが大きな利点だ。
《Cu-Beam Duo》のダウンライトは最大で3.2×1.6平方メートルの長方形の光を投影し(タスクエリアの上方1.3mに取り付けた場合)、アップライトは4m直径の光を天井に照射することができる。たとえば、オフィスでは会議などプレゼンテーション中にスクリーンを投影することもあるが、その場合、アップライトの光を増やし、ダウンライトの光量を極力減らすことで格段に見やすくなる。逆にメモを取るなどデスクワークに徹する場合はダウンライトを増やす。仕事が終わったら、完全にアップライトだけの間接照明で包み込むと空間全体がリラックスしたモードになる。そうやってダウンライトもアップライトも、ひとつの照明器具で光量をスマートに扱うことができるのが大きな利点だ。
一般的にLED照明は長寿命だと言われている。しかしながら、多くのLED照明器具は、LEDのチップ周辺の100度を超える高熱にうまく対応できていないため、「本来の長寿命を発揮できていない」とジェイクは語る。高熱に置かれるとLEDのチップは劣化して寿命が短くなってしまうのだ。劣化を防ぐためには放熱をどのように行うのかが鍵を握る。
そこでダイソンは、6本の銅管を使って素早く放熱する「ヒートパイプテクノロジー」を開発した。それぞれの銅管にはごく少量の水が入っており、照明のスイッチがオンになってLEDが発生する熱により、即座に水が蒸気へと変わって銅管の冷たい部分に移動し、すぐに凝縮して水に戻る。熱エネルギーは《Cu-Beam Duo》の横に広がるアルミニウム製のフィンから均等に放出される。この効率的な冷却テクノロジーにより、LEDのチップは劣化することなく、安定した光量をキープすることができる。
そこでダイソンは、6本の銅管を使って素早く放熱する「ヒートパイプテクノロジー」を開発した。それぞれの銅管にはごく少量の水が入っており、照明のスイッチがオンになってLEDが発生する熱により、即座に水が蒸気へと変わって銅管の冷たい部分に移動し、すぐに凝縮して水に戻る。熱エネルギーは《Cu-Beam Duo》の横に広がるアルミニウム製のフィンから均等に放出される。この効率的な冷却テクノロジーにより、LEDのチップは劣化することなく、安定した光量をキープすることができる。
「適切な冷却テクノロジーを構築できたことで、高出力のLEDを利用することできました。低出力なLEDを複数組み合わせなくても、単一の高出力なLEDで充分な明るさなのです。また、本来、長寿命であるLEDが徐々に劣化し暗くなってしまうと、暗いのに消費電力は変わらないため、省エネルギー効果も見込めません。そのためにも、適切な冷却テクノロジーがLED照明には必要であると考えています」
最後に、ジェイク・ダイソンが理想とする照明について聞いてみた。
「すべての照明は人工的なものです。自然ではありません。理想的な照明というのは、外の自然な環境に近ければ近いほど、より良いものだと考えています。私自身が目指しているのは、より健康的な環境づくりです。ダイソンの空気清浄機能付き製品で健康的な空気をつくるように、新しい照明で健康的な空間を提供したいのです」
先進的なオフィス環境はもちろん、住環境でもユニークでインダストリアルな照明として存在感を発揮できそうな《Cu-Beam Duo》。さまざまな可能性を感じさせる。
《Cu-Beam Duo》は参考価格28万円で近日発売予定。ブラック、シルバー、ホワイトの3色から選べる。アップライトのみの《Cu-Beamup-light》、ダウンライトのみの《Cu-Beam down-light 》の機種も用意されている。
最後に、ジェイク・ダイソンが理想とする照明について聞いてみた。
「すべての照明は人工的なものです。自然ではありません。理想的な照明というのは、外の自然な環境に近ければ近いほど、より良いものだと考えています。私自身が目指しているのは、より健康的な環境づくりです。ダイソンの空気清浄機能付き製品で健康的な空気をつくるように、新しい照明で健康的な空間を提供したいのです」
先進的なオフィス環境はもちろん、住環境でもユニークでインダストリアルな照明として存在感を発揮できそうな《Cu-Beam Duo》。さまざまな可能性を感じさせる。
《Cu-Beam Duo》は参考価格28万円で近日発売予定。ブラック、シルバー、ホワイトの3色から選べる。アップライトのみの《Cu-Beamup-light》、ダウンライトのみの《Cu-Beam down-light 》の機種も用意されている。
《Cu-Beam Duo》
ダイソン TEL 0120 295 731
公式サイト