DESIGN
日仏の老舗〈バカラ〉と〈今右衛門〉がコラボレーション。
February 23, 2017 | Design | casabrutus.com | text_Aya Hasegawa editor_Akio Mitomi
フランスのクリスタルブランド〈バカラ〉が有田焼の名窯〈今右衛門〉と日仏の伝統工芸が織りなす新たなシリーズ〈Baccarat meets IMAEMON〉を作りあげた。
1764年にルイ15世の認可を受け、フランス・ロレーヌ地方のバカラ村に創設されてから250余年、〈バカラ〉はクリスタルという素材に時代の、またフランスだけでなく諸外国のさまざまな美意識を取り入れてきた。
〈今右衛門〉は、日本の美術工芸の頂点としてヨーロッパにも多大な影響を与えた有田の名窯。江戸時代、鍋島藩による将軍家への献上品として造られた色鍋島の御用赤絵師を継承した家系で、現在は人間国宝である14代今泉今右衛門が一子相伝でその伝統を引き継いでいる。
その両者がコラボレーション。クリスタルと磁器という異なる素材ながら、一つの作品になることで互いの美しさを高め合う〈Baccarat meets IMAEMON〉が誕生した。
〈今右衛門〉は、日本の美術工芸の頂点としてヨーロッパにも多大な影響を与えた有田の名窯。江戸時代、鍋島藩による将軍家への献上品として造られた色鍋島の御用赤絵師を継承した家系で、現在は人間国宝である14代今泉今右衛門が一子相伝でその伝統を引き継いでいる。
その両者がコラボレーション。クリスタルと磁器という異なる素材ながら、一つの作品になることで互いの美しさを高め合う〈Baccarat meets IMAEMON〉が誕生した。
クリスタルの扁壺《唐花瓔珞文龍蓋付扁壷》は、龍の形をした蓋を今右衛門窯が、本体部分をバカラが手がけている。日本の磁器独特の造形である扁壷に形づくられたバカラクリスタルには、華やかな唐花を施した。唐花はM.O.F.(フランス最優秀職人)の手によるエングレイヴィングで描かれ、エナメルとプラチナ彩が添えられている。左右の面に描かれた瓔珞文(ようらくもん)は寺院や仏像を飾る装飾がモチーフ。クリスタルのベース部分と同じ瓔珞文が描かれた龍蓋は、天を仰ぐ力強い表情に凛とした美しさがみなぎる。
《雪文グラス&色絵薄墨墨はじき雪文星形皿》《雪文グラス&色絵薄墨墨はじき雪文花形皿》は、〈バカラ〉による雪文グラスと〈今右衛門〉による雪文皿のセットだ。〈今右衛門〉の小皿には、14代今右衛門の代表的な技法である「墨はじき」で雪の結晶が描かれていて、揃いの雪文を描いた〈バカラ〉のグラスの輝きとともに静かな小宇宙を創出する。
制作にあたり〈今右衛門〉は、バランスを鑑み〈バカラ〉のグラスのサイズをミリ単位で調整を依頼。〈バカラ〉もそれに応えた。
火を操り作られること、高い技術と多彩な表現、伝統の継承と時代に向き合う革新性、人々の慶びを彩る存在であること、そして赤というシンボルカラー。 洋の東西を超え通じるところの多い〈バカラ〉と〈今右衛門〉が幸福な出会いを果たし、新たな伝説を作りあげた。
火を操り作られること、高い技術と多彩な表現、伝統の継承と時代に向き合う革新性、人々の慶びを彩る存在であること、そして赤というシンボルカラー。 洋の東西を超え通じるところの多い〈バカラ〉と〈今右衛門〉が幸福な出会いを果たし、新たな伝説を作りあげた。