ilove.cat:グラフィックデザイナー・仲條正義×小吉—理屈の通らない猫
40年以上にもわたり資生堂企業文化誌『花椿』のアートディレクションを努め、松屋銀座、ワコールスパイラルなど数々のコーポレート・アイデンティティ計画も手がける、日本を代表するグラフィックデザイナーのひとり、仲條正義さん。根っからの猫好きとあって、2014年に表参道・HBギャラリーで開催された個展「CATS」では、愛嬌のある猫たちをたくさん描いていました。現在、一緒にくらいしている愛猫・小吉さんとの暮らしについて伺いました。
Q 幼い頃から猫と暮らしていたのですか?
物心ついた頃から、猫がいたんですよね。犬もいたことはあるけど、猫はずーっと一緒。前に公園で拾った猫を世話したこともあったんだけど、1日も居ずにいなくなっちゃった。猫って不思議なもんだね。
Q 小吉さんは全く人見知りをしないですね。
そう、人がスキで。というよりも、家の外がスキなんです。しょっちゅう脱走するし(笑)。3年くらい前に脱走した時は、学校の道具入れの中に紛れ込んで出られなくなってしまい、3〜4日してようやく居場所がわかったことも。今年の正月にも逃げて、空き家の縁の下にいるのを近所の人がみつけてくれたんです。
Q だから玄関にお礼の貼り紙があったのですね(笑)。
猫って、人間っぽいところがありますよね。呼べば来るし、膝の上にのって甘えたりもする。でも小吉は全然しない。人間の食べ物には見向きもしないしね。野性味が強いんだと思う。でもおしっことウンチは外ではしなくて、必ず家に帰ってする。前に飼っていた猫たちは、外で用を足していたから。こんなにも猫によって性格が違うってことが面白いです。