古今東西 かしゆか商店【 長崎ガラスのチロリ 】 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

古今東西 かしゆか商店【 長崎ガラスのチロリ 】

『カーサ ブルータス』2021年4月号より

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出合ったのは、江戸時代の工芸を復元した瑠璃色の酒器。かつて「長崎びいどろ」と呼ばれた長崎ガラスの手仕事です。

2代目の竹田礼人さんと。
オレンジ色のガラスに息を吹き込み形づくる。棹に近い部分から瑠璃色に変化。
息をのんだのはガラスの色が変わった時。夕焼けみたいなオレンジから、葡萄のような色になって、みるみるうちに深い瑠璃色が現れる。なんてきれい! この場でしか見ることができない一瞬の色に、思わず拍手してしまいました。
「色も形も一瞬で変化するんですね」とかしゆか店主。
急須本体に赤く溶けたガラスを付け、鋏で掴んで伸ばして注ぎ口を成形。
そして、「お酒を注ぐ時に“美しく落ちる”形を意識しています」という注ぎ口の工程。すでに瑠璃色になった本体に、炎の塊のようなガラスをくっつけて、そのままピューーッと引っ張ります。あっという間に細く伸び、美しい瑠璃色の曲線が出来上がりました。ガラスの温度と、薄さや細さの限界を、その“色”によって見極めながら形づくる。まるでライブショーを見ているよう。この色とフォルムは、身体にしみついたリズムが生み出すものなんですね。
ペーパーウェイトも人気。
「先人が残したものに発見がある」

という竹田さん親子の言葉を胸に刻みつつ、今回の買い付けは長崎チロリに決定。深く濃く透ける瑠璃色はきっと、300年前と変わらない美しさです。

長崎チロリ 作/瑠璃庵

18世紀の長崎でつくられた冷酒用急須を復元。取っ手はあけび蔓。長崎チロリ38,610円、チロリ盃2点とセット46,310円(共に税込)。●るりあん/長崎県長崎市松が枝町5-11 TEL 095 827 0737。9時~18時。火曜休。吹きガラスの体験も。

かしゆか 

テクノポップユニットPerfumeのメンバー。「Levi’s® RED」の再始動キャンペーンに登場中。Perfume Closet 第5弾となる新作アイテムをファッショントラックの巡回店舗にて展開中。器収納には益子の古道具店〈pejite〉で買ったアンティークの棚を愛用。http://www.perfume-web.jp
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