歴史に残るコラボレーション作品が勢揃い。『LOUIS VUITTON &』開催中|石田潤のIn The Mode | ページ 3 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

歴史に残るコラボレーション作品が勢揃い。『LOUIS VUITTON &』開催中|石田潤のIn The Mode

原宿〈jing〉で開催中の『LOUIS VUITTON &』。ルイ・ヴィトンが160年以上にわたり、クリエイターと共に作り上げてきたコラボレーション作品が一堂に介する必見の展覧会だ。

2003年春夏にローンチして以来、約15年にわたり続いた村上隆とのカラフルなコラボレーション。ここでは2003年の〈チェリーブロッサムバッグ〉、2005年の〈チェリーシリーズ〉などが展示。村上は他に、2008年の〈モノグラモフラージュ〉や、自身のアイコンである「フラワー」や「スマイリーフェイス」をあしらった〈コスミックブロッサム〉なども手掛けた。

草間彌生は2012年に、「モノグラム」と彼女のアイコニックなモチーフであるドットを組み合わせたコラボレーションアイテムを制作。

数々のアーティストとコラボレーションしている〈ルイ・ヴィトン〉だが、その中でも関わりが深いのが村上隆と草間彌生だ。《ルイ・ヴィトンと日本:レザーグッズの伝統》では、真っ白な壁に2人のアーティストとのコラボレーション作品が標本のように展示されている。村上は2002年に「モノグラム」をポップなカラーで再解釈した〈マルチカラー〉コレクションを発表したが、それはファッションとアートの境界線を揺るがすものとなった。それまではアーティストとのコラボレーションと言えば1点もの、あるいは生産数が限定されるものが多かったが、〈マルチカラー〉コレクションは他の商品と同様に製品化され、”商品”として成立した。そして後には、村上は一連の〈ルイ・ヴィトン〉とのコラボアイテムを、〈ロサンゼルス現代美術館〉で開催した個展《©️MURAKAMI》(2007年)でアート作品として展示している。
ルイ・ヴィトンの初代デザイナーとなったマーク・ジェイコブスは、スティーブン・スプラウス、村上隆、草間彌生など多くのアーティストとコラボレーションを行った。画像は2008年春夏コレクションで発表されたリチャード・プリンスとのコラボレーション。プリンスが描いたナースの絵画シリーズからインスパイアされ作成した。
メンズ部門の前アーティスティック・ディレクター、キム・ジョーンズは2017年にシュプリームとのコラボレーションアイテムを発表し、話題となった。
現メンズ部門のアーティスティック・ディレクターであるヴァージル・アブローは、は、デビューコレクション(2019年春夏)で、映画『オズの魔法使』からインスピレーションを得てコレクションを制作。
現ウィメンズ部門のアーティスティック・ディレクターであるニコラ・ジェスキエールが日本で発表した2018年クルーズコレクションでは、山本寛斎のアイコニックなモチーフをあしらったアイテムが登場した。
展示の最後を飾る2部屋、《アートとファッションの出逢い》と《ルイ・ヴィトンと日本:ファッショナブルなラブストーリー》では、ファッションにおけるアーティストやクリエイターとのコラボレーションが登場する。1998年にルイ・ヴィトンのプレタポルテ・コレクション部門が誕生し、最初のデザイナーとなったマーク・ジェイコブスは、2001年春夏コレクションでスティーブン・スプラウスとのコラボレーションを発表。以降、リチャード・プリンスやダニエル・ビュレンなど現代アート界の最前線をゆくアーティストたちとコラボレーションを行った。その流れは、ニコラ・ジェスキエール、キム・ジョーンズ、ヴァージル・アブローにも受け継がれている。
建築家、菅原大輔によるギフトショップも併設。《LOUIS VUITTON &》のエキシビションタイトルに用いられている色を中心に、カラフルに彩られたブースが印象的だ。
仕事柄、〈ルイ・ヴィトン〉のコラボレーション作品はほとんど見てきたと思ったが、今回の展示では磯崎新やザハ・ハディドなど新しい発見もあった。あらゆる才能を受け入れ、共に作品を作り出す〈ルイ・ヴィトン〉というメゾンの懐の広さ、そして深さを目の当たりにする展覧会だ。 

『LOUIS VUITTON &』

東京都渋谷区神宮前6-35-6 jing。開催は2021年3月19日〜5月16日。10時〜20時(最終入場19時30分)。入場料無料/ルイ・ヴィトン 公式サイトより要事前予約。

石田潤

いしだ じゅん  『流行通信』、『ヴォーグ・ジャパン』を経てフリーランスに。ファッションを中心にアート、建築の記事を編集、執筆。編集した書籍に『sacai A to Z』(rizzoli社)、レム・コールハースの娘でアーティストのチャーリー・コールハースによる写真集『メタボリズム・トリップ』(平凡社)など。

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