スキャンダラスな写真家、ヘルムート・ニュートンの素顔とは?|石田潤のIn The Mode | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

スキャンダラスな写真家、ヘルムート・ニュートンの素顔とは?|石田潤のIn The Mode

今年、生誕100年を迎えた写真家、ヘルムート・ニュートンのドキュメンタリー映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』が公開される。スキャンダラスな写真を撮り続けた写真家の素顔とは? 彼を知る12人の女性たちが語る。

ハイヒールサンダルを履き女優のようなポーズをとるヘルムート・ニュートン。撮影は妻である写真家アリス・スプリングスことジューン・ニュートン。 Helmut at home, Monte Carlo, 1987 (c) Foto Alice Springs, Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation
映画に現れるニュートンは、悪戯好きの少年が大人になったようなチャーミングな人物だ。茶目っけとユーモアと皮肉に富んでいる。そしてその傍には常に妻であり、最大の理解者でありミューズであるジューンの姿がある。ジューンはニュートンにとって写真は「生きがい」であり、「執念」だという。映画にはニュートンの写真家としての姿勢を窺わせる言葉も度々登場するが、最後に一つ引用したい。


「過去の偉大な写真家が残した名言がある。『ひどい写真は記憶に残るのがー』『いい写真を撮るための努力を覚えている者はいない』苦労は忘れられる。だがひどい写真は忘れない。スタッフ全員が苦労してもいい写真を撮るべきだ。」

スキャンダラスな写真家は、ひたすら写真に真摯に向き合った人でもあった。
映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』予告編

ヘルムート・ニュートンと12人の女たち

2020年、93分。監督:ゲロ・フォン・べーム、出演:シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、グレイス・ジョーンズ、アナ・ウィンター、クラウディア・シファー、マリアンヌ・フェイスフル、ハンナ・シグラ、シルヴィア・ゴベル、ナジャ・アウアマン、アリヤ・トゥールラ、ジューン・ニュートン、シガニー・ウィーバー、スーザン・ソンタグ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ヘルムート・ニュートンほか。2020年12月11日より、Bunkamuraル・シネマ、新宿ピカデリーほか全国順次公開。

石田潤

いしだ じゅん  『流行通信』、『ヴォーグ・ジャパン』を経てフリーランスに。ファッションを中心にアート、建築の記事を編集、執筆。編集した書籍に『sacai A to Z』(rizzoli社)、レム・コールハースの娘でアーティストのチャーリー・コールハースによる写真集『メタボリズム・トリップ』(平凡社)など。

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