古今東西 かしゆか商店【松本箒】 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

古今東西 かしゆか商店【松本箒】

『カーサ ブルータス』2020年9月号より

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出会ったのは長野県松本で江戸時代から続く「松本箒」。自家栽培のホウキモロコシを編み上げる美しい手仕事です。

束ねた茎を麻糸で締める、逞しい美しさ。
束ねた玉(束)を4つ並べ、さらに束ねる「四ツ玉」が松本箒の伝統。
「松本箒は城を築く大工や職人の仕事用につくられたのが始まり。“男ぼうき”と呼ばれるほどガッチリ丈夫につくるのが特徴です」

まずは長さを揃えたホウキモロコシを束ね、麻糸を巻いてひっぱりながら思いっきり締める。材料は草と麻糸だけで、接着剤も金具も一切使いません。面白く感じたのは、いったん束ねて膨らませてから、内側を小刀で削いだり槌で叩いて締めたりすること。ふっくら、がっちり。美しさと逞しさが同居する形なんですね。
「サクラ、タモ、クルミ。柄の素材も迷いますね」
工房の前の畑で育てたホウキモロコシ。
「機能だけを重視した形ではなく、昔の職人が、見た目も考えて辿り着いたデザインだと思うんです。そこはきちんと伝えていきたい」
赤や藍色に染めた麻糸は、国内に2軒のみの業者で買い付ける。
さて、この日はフローリングであれこれ試用しながら買い付けに臨みました。片手で掃ける短めの「手箒」や、背筋を伸ばした姿勢で使える「長箒」もいいけれど、気に入ったのはその中間の「中箒」。両手で持って掃いてみると、コシのある穂先が床の上で柔らかくしなる感覚が手に伝わります。軽くなでるだけで細かい埃もシュシュッと集められるし、大きな音がしないので、音楽をかけながら使えるのもうれしい。毎日の掃除がもっと楽しくなりそうです。

松本箒 作/米澤ほうき工房

左/中箒・全長120〜130cm、15,000円〜30,000円。写真は亀甲竹の柄に白の麻糸。右/小箒(荒神箒)・19cm、5,000円前後。●よねざわほうきこうぼう 長野県塩尻市。9月16〜22日には松屋銀座の『銀座・手仕事直売所』で販売も予定。 Instagram@motonao_yonezawa

かしゆか

テクノポップユニットPerfumeのメンバー。2020年9月21日にメジャーデビュー15周年、結成20周年を迎える周年イヤーを締めくくるプロジェクト、「Perfume 15th&20th anniv with you all」が進行中。2月の東京ドーム公演を収録したライブ映像作品『Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome』を9月2日、ニューシングル「Time Warp」を9月16日にリリース。『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』が9月4日より2週間限定で劇場公開。また、「リアル脱出ゲーム」とコラボしてお届けする「Perfumeの隣の部屋からの脱出」は東京ミステリーサーカス(新宿)にて9月22日より開催。記念日当日の9月21日には初のオンラインフェスティバル”P.O.P" (Perfume Online Present)Festivalを開催予定。『しろいうさぎとくろいうさぎ』『ぐりとぐら』が好き。http://www.perfume-web.jp

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