フィンランドデザイン界のニューカマー、マリアンネ・フオタリの陶の個展がスタート。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

フィンランドデザイン界のニューカマー、マリアンネ・フオタリの陶の個展がスタート。

ヘルシンキを拠点に活動するアーティスト、マリアンネ・フオタリの個展が、東京・青山の〈ドワネル〉で開催される。

近頃、フィンランドで台頭する女性アーティストとして、もっとも注目されているマリアンネ・フオタリ。1986年生まれの彼女はテキスタイルデザインをバッググラウンドに学び、デザインスタジオ・STUDIO smooを主宰、フィンランド国内ブランドのアートディレクターやデザイン提供なども精力的に行っている。

陶器や磁器、木材やシルバーなど、様々な素材を用いた作品を発表し、その作風は、自身の日常に紐づく自然の一コマや、古くから伝わるものへの敬意と現代的な解釈を併せ持ち、可憐で繊細な佇まいをもつものが多い。アーティストの登竜門ともいえるヘルシンキのセレクトショップ〈LOKAL〉でも、グループ展ではあるが2016年の時点で取り上げられており、注目されていたことが伺える。現在では由緒ある〈アラビア・アート・デパートメント・ソサエティ〉に所属。昨年、同組織にゲストアーティストとして参加して以降、本格的な作陶活動を続けている。

そんな彼女の日本で3回目となる個展が、〈ドワネル〉で開催中だ。今回の展示は花びらひとつひとつを重ねて花の形を成形してから焼成する"Ceramic Flowers"を中心とした陶製のウォールアートを展示する。
〈アラビア・アート・デパートメント〉での作陶活動は、フィンランドを代表する陶芸家が集まる環境のなかで、彼女の価値観や洞察力を磨くうえでとても刺激になっているそうだ。特に石本藤雄の美意識や色使いに感銘を受け、彼の話や作品に常に耳を傾けているとのこと。

〈ドワネル〉オーナーの築地雅人も、〈アラビア・アート・デパートメント・ソサエティ〉を代表するルート・ブリュックや石本藤雄らの陶製のウォールアートの系譜を組みながらもマリアンネ独自の審美眼で貫かれたユニークな作風に惹かれたという。

「マリアンネのウォールアートは近い距離より、2〜5mくらい少し離れた距離感での鑑賞が心地よく日本の住空間にも合わせやすいと思います。どれも壁面にかけると立体的な存在感があり、細かいパーツの組み合わせから生まれる陰影の美しさも特徴ですね」(築地雅人)
あえて指紋を残して作るという、花弁のディテールから織りなす繊細な作品。可憐だが、存在感がある。紡ぐようにパーツを1枚1枚連ねていくには、膨大な時間と手間が惜しみなく注がれている。
今回の展示は、以前マリアンネが同ショップを訪れた際、選ばれたすべての作品や商品、バランスの美しさに惹かれていたため、自身の個展が開催されることをとても楽しみにしていたという。

「セラミック素材は私にとって無限のインスピレーションの源なので、私の心は新しいアイデアでいっぱいです。 これからもいろんな作品にチャレンジしていきたいと思っています」(マリアンネ・フオタリ)

観るものを魅了する、彼女の色彩感覚とメッセージ性の高さを感じる作品たちを、ぜひ間近で鑑賞してみては。

Marianne Huotari exhibition

〈ドワネル〉東京都港区北青山3-2-9。7月3日〜14日。12〜19時。水曜休。

マリアンネ・フオタリ

フィンランド・ヘルシンキを拠点に活動するアーティスト、デザインスタジオ・STUDIO smoo主宰。2020年現在はヘルシンキの由緒ある〈アラビア・アート・デパートメント・ソサエティ〉に所属。並外れた細部へのこだわりと絶妙な色彩センスが特徴で、その活動は多彩なアートやデザイン作品の制作にとどまらず、フィンランドのテキスタイルブランド〈Finarte〉のアートディレクターとして、日常使いのためのテキスタイルデザインも手掛けている。


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