機能を超えて生まれた形、《キャブ》の思想に迫る。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

機能を超えて生まれた形、《キャブ》の思想に迫る。

「完璧な形態を生むのは機能ではない」とベリーニ。名作《キャブ》の新モデルを通して、彼の哲学を聞いた。

412CAB

《412キャブ》168,000円(カッシーナ・イクスシー青山本店 TEL 03 5474 9001)。
Q《キャブ》にラウンジチェアとベッドが加わりましたね?
その前にまず《キャブ》の説明をしよう。この椅子は簡素な鉄パイプの構造と、厚い革だけでできている。どちらか1つでは椅子として成立しないが、構造体に革をかぶせると完璧な椅子になるんだ。革は脚の裏側のファスナーで固定する。服を着せるみたいだろう? 新しいベッドやラウンジチェアも考え方は同じ。ディテールを見てくれればよくわかるよ。鉄パイプのフレームに革を着せて、フォルムと快適さを生み出している。

415CAB

《415キャブ》1,920,000円(2人掛け)(カッシーナ・イクスシー青山本店 TEL 03 5474 9001)。
Qこのラウンジチェアの流れるようなフォルムは意外でした。
座る姿勢を形に反映しているからだ。普通の椅子なら背筋を伸ばして座るが、ラウンジは身体を預けるように座る。そこで自然と曲線的なフォルムになった。重要なのは、フワフワしたクッションを使わずに快適な椅子ができたこと。このデザインには長い時間がかかり、方向を見失った時期もあった。そのとき、あらためて《キャブ》を解体して気づいたんだ。この道を進めばいいんだと。シンプルで軽い構造に革をかぶせ、余計なフォルムはすべて省く。座ってみると、人に抱きかかえられたような気分になるだろう? この椅子は背中も腕もどこか人間に似ている。アントロポモルフィック、つまり椅子と人間が重なり合う姿だ。古代ギリシャからある考え方だよ。

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